五反田西口エリア、東急池上線高架下に3月13日、複合型商業施設「池上線五反田高架下」(品川区西五反田1)がオープンした。運営は東急急行電鉄(渋谷区)。
東急池上線五反田駅周辺の約230メートルにわたる高架下空間を開発する事業の一環。トレッスル橋下の「ラーメン魁力屋」(同)、2012年に開業した高架下横丁「五反田桜小路」(同)も含め、一体的な施設として「池上線五反田高架下」と新たに名付けた。
施設のコンセプトは「URBAN EXPERIENCE」。都会の中で、日常とは異なる体験ができるエリアを目指す。東急電鉄都市創造本部の嶝(さこ)俊輔さんは「あまり敷居が高くなく、日常的に使いやすい店を多く誘致した。ゆったりと居心地の良い、思わず集まりたくなる空間になれれば」と話す。
施設デザインは、広島県尾道市の複合施設「ONOMICHI U2」を手掛けた谷尻誠さんと吉田愛さんが率いる「SUPPOSE DESIGN OFFICE」が担当。あえて柱を見せるデザインにして奥行きを出すことで、回遊性を高めたという。また、天井をガラス張りにすることで、光を取り入れ、明るい店内を演出した。
既存の8店舗に加え、新たに5店舗がオープン。館内は、ライフスタイルエリアとイート・ドリンクエリアの2つのセクションに分かれる。ライフスタイルエリアには、自転車を切り口とした生活を提案する複合施設「STYLE-B」が出店。自転車販売、シャワーブース付きの室内駐輪場やコインランドリーに加え、ドーナツ専門店「DOUGHNUT PLANT」や「旬八青果店」と連携したカフェスペースも設ける。今後は工具を貸し出すレンタルピット機能も配備する予定。嶝さんは「施設が面している山手通りの自転車専用道を整備したため、五反田の街と業態の親和性の高さを期待している」と話す。
イート・ドリンクエリアには、醸造所兼クラフトビールバー「RIO BREWING & CO. 東京醸造所」、熟成肉専門店「BUTCHER NYC UNITED」、地中海料理店「Tavola calda Peri Peri」、やきとん「木々家 六号店」の4店舗が新たに出店する。
嶝さんは「五反田は東急池上線の出発地点でもある街。池上線のことをもっと広く知ってもらうきっかけになり、この場所が五反田の新たなシンボルになれれば」と笑顔を見せる。「今後も東急線の駅構内や高架下での新規開業やリニューアルを予定しているので、楽しみにしていてほしい」とも。
営業時間は各店に準じる。