田町駅東口のオフィスビル「msb Tamachi(ムスブ 田町) 田町ステーションタワーS」(港区芝浦3)併設の商業施設ゾーンが11月15日、オープンした。同施設は三井不動産と三菱地所の共同開発。
JR田町駅東口に隣接する東京ガス所有地の開発事業「msb Tamachi」の一環。開発街区は同オフィスビルに加え、今年10月に開業したホテル「プルマン東京田町」と2020年夏に完工予定の「msb Tamachi 田町ステーションタワーN」で構成される。開発街区の全体の延床面積は約9万1611坪で、タワーS=約4万1327坪、タワーN=約4万6222坪、プルマン東京田町=約4062坪。
「田町ステーションタワーS」は、三井不動産(中央区)と三菱地所(千代田区)が共同開発した。両社がオフィスビルの共同開発に取り組むのは初の試みだという。
同タワーは、地上31階、地下2階建て。オフィスゾーンは企業が順次入居し、2020年までに満床になる見通しだ。商業施設ゾーンは1~4階で、飲食店やスーパー、書店など22店舗が出店する。品川広域圏初出店は、「秋田比内(ひない)地鶏生産責任者の店 本家あべや」「天使のハイボール」「シュマッツ・ビア・ダイニング」「NICK STOCK(ニックストック)」「魚とワイン はなたれ The Fish and Oysters(ザ フィッシュ アンド オイスターズ)」「KNOCK CUCINA BUONA ITALIANA(ノック クッチーナ ボナ イタリアーナ)」の6店舗。
1階は緑を装飾に取り入れ、センター部分の多目的スペースを広く設けた。三井不動産のビルディング事業二部の時川拓郎さんは「カジュアルに利用できる憩いの空間を目指した。各店とも店頭やテラスに席を設け、一体感を演出した」と話す。
2階には駅直結の通路を配置。かつて芝浦湾岸エリアに倉庫が多かったことから、室内の壁面をレンガ調にし、ニューヨーク・ブルックリンの雰囲気を取り入れたという。テラス部分には広場を設け、イルミネーションの点灯イベントなどを行う。
同街区は「みなとパーク芝浦」や芝浦公園などを有する公共街区と隣接する。2020年には、駅からステーションタワーや公共街区をつなげる屋根付きのペデストリアンデッキが完成する予定。
三菱地所の都市開発二部ユニットリーダーの細野徳重さんは「新駅開通などで盛り上がる品川エリアと一緒に、田町エリアも発展していきたい。地域に愛される血の通った施設になれば」と意気込む。
営業時間は店舗により異なる。