精肉卸業者のヤザワミート(港区白金3)は4月2日、加工・製造工場(港区白金1、TEL 03-3280-1729)前に仮設店舗をオープンし、期間限定で精肉の小売販売を始めた。
同社副社長の東海林一紀(しょうじかずき)さんは「新型コロナウイルスの感染拡大防止のため東京都から外出の自粛が呼び掛けられた際、スーパーでは肉や野菜、魚の売り切れが続いた。いつもお世話になっているお客さまが困っているだろうと思い、創業の地である白金高輪に貢献する方法を考えた」と話す。「創業からお世話になっている畜産農家は取引先のレストランなどが休業し、苦境に立たされている。パイプ役を担いたい」とも。
仮設店舗では、家庭で調理しやすい部位を中心に、その日のお薦めをそろえる。「肩 すき焼き用」(100グラム=1,200円)、「モモ しゃぶしゃぶ用」「バラ 焼肉用」(以上、同=1,000円)、「切り落とし」(同=500円)、「炒飯、炒め物用」(200グラム=500円)など。このほか、通常は公式オンラインショップで販売する冷凍の「黒毛和牛100% フレッシュハンバーグ」(1,200円)や「ステーキ・ハンバーグ 万能ソース」(700円)なども。
事前に電話やフェイスブック、ツイッター、インスタグラムで連絡すると、来店時間に合わせて商品を準備する。リクエストがあれば、宅急便コレクトを使った配送にも応じるという。
開店初日、最も早く売り切れたのは「肩 すき焼き用」。訪れた客からは「普段は自分へのご褒美に利用するレストランの肉が買えると聞いて小躍りした。できればずっとやってほしい」「『モモ しゃぶしゃぶ用』のように調理方法が商品名になっているため、分かりやすい」と好評だったという。
「冷凍のハンバーグは調理が苦手な人でも楽しめる一品。まだまだ世の中は暗い雰囲気だが、我々が自信を持ってお薦めできるお肉で少しでも幸せな気持ちになってほしい」と東海林さん。「スムーズに提供するため、事前の問い合わせを気軽にしてもらえれば」とも。
営業時間は10時~15時。日曜・祝日定休。店舗は肉の供給が落ち着くまでの期間限定。
同社の系列店では、テークアウト商品の販売も開始した。しゃぶしゃぶ・すき焼き「今福」(白金1)では、「極上牛サーロイン」2枚のほか野菜盛り合わせ、「八ヶ岳卵」2個、割り下、牛脂がセットになった「ご自宅用 すき焼き1人前」(8,000円)や「ご自宅用 しゃぶしゃぶ1人前」(9,000円)、「焼肉ジャンボ 白金」(白金3)では「ご自宅用 焼肉ジャンボ」(2人前=9,000円、以上税別)をそれぞれ販売する。