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障害児者総合施設「ぐるっぽ」でアール・ブリュット展 家族の「まなざし」テーマに

「アール・ブリュット展 まなざすかぞく」会場

「アール・ブリュット展 まなざすかぞく」会場

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 「アール・ブリュット展 まなざすかぞく」が12月17日、品川区立障害児者総合支援施設「ぐるっぽ」(品川区南品川3)の展示室で始まり、19日にはオープニングイベントを行った。主催は社会福祉法人愛成会(中野区)。

スペシャルトーク「見沼田んぼのほとりから生まれるまなざし」当日の様子

 「アール・ブリュット」は、専門的な美術教育を受けていない人たちが、独自の発想と方法によって作り出したアート作品。会場では作品を通して、作家自身が家族や家族との思い出を見つめる「まなざし」や、障がい者を家族にもつ人たちの「まなざし」をテーマに、4部構成で9作家の作品を展示する。

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 展示作品は、家族の姿や結婚式のイメージを段ボールに描く小幡正雄さんの色鉛筆画、関根悠一郎さんによる自作の木造船やペン画、杉浦篤さんが20年以上触り続けたというお気に入りの写真など。愛成会品川プロジェクトと写真家の加藤甫さんの共同プロジェクトでは、「ゲストハウス品川宿」(北品川1)や「文具のフクイ」(北品川2)など旧東海道沿いの店を舞台に、同施設利用者をモデルに起用し撮影した連作を展示する。

 19日のオープニングイベントで開かれたスペシャルトーク「見沼田んぼのほとりから生まれるまなざし」では、本展出展作家で写真家の森田友希さん、本展ディレクターのアサダワタルさんが登壇し、「見沼田んぼ福祉農園」(埼玉県)を営む文化人類学者の猪瀬浩平さんがオンライン上から参加した。

 統合失調症の兄を持つ森田さんは、「兄のまなざしの先に触れる」ことを試みた自身の写真集「OBLIQUE LINES」を紹介。森田さんの大学時代の師だという猪瀬さんは、自身の障害を持つ兄との関わりについて「兄のことを代弁しようと思っていた時期があったが、弟だからといって代弁はできないし、してはいけない。だが、同じ世界に生きている者として代弁とは違う語り方があるはずで、それと表現はつながってくるのでは」と話した。

 同展では、今後も各種イベントを予定する。1月9日13時45分~15時15分には、同施設1階レストラン「みんなのテーブル」でトークイベント「食べるという文化から障害を考える」を開催。ゲスト=同レストランメニュー監修者の米澤文雄さん、聞き手=朝日エル(中央区)会長の岡山慶子さん。1月10日15時~16時30分にはトークイベント「家族のほぐしかた」をオンライン開催する。ゲストに著述家でNHK Eテレ「バリバラ」コメンテーターの玉木幸則さん、家族社会学者の永田夏来さん、出展作家家族の大上好江さんを迎える。1月10日は14時から、展示作品を解説する45分間のギャラリートークを行う。

 開館時間は11時~19時。12月21日・22日・28日~1月5日・12日・18日・19日休館。1月24日まで。