「しながわミニ防災フェア2021」が3月14日、 品川区役所防災センター2階の「しながわ防災体験館」(品川区広町2、03-5742-9098)で始まった。
同施設は防災センター2階を全面改修し、2016(平成28)年3月11日に開館。災害時の正しい知識や技術の習得、防災意識の向上によって、災害から生き延びることを目的とする。防災に関する展示ほか、体験ブースを設けて消化器や消火栓を使った初期消火作業、車いすを使った要配慮者避難誘導、煙からの避難姿勢、心臓蘇生法やAEDの使用方法など応急救護を学べる。VRを使い地震や火災からの避難をシミュレーションするブースも設置する。
しながわ防災フェアは30年以上前に始まり、東日本大震災以降は毎年3月に開催している。例年は屋外で実演や展示を開催するが、今年は新型コロナウイルス感染症の流行状況を踏まえてイベントの開催を見送った。
今回の防災フェアでは、しながわ防災体験館のいずれかのブースで防災体験をした来場者を対象に、小型ラジオとライト、スペシャルグッズを進呈する。グッズの配布は無くなり次第終了。
事前イベントとして、3月13日に区内の小学生を対象とした「防災サッカー」を企画していたが、新型コロナウイルス感染症の感染者数や悪天候といった状況を判断して中止になった。当日は、元FC東京の選手でサッカー日本代表を務めた石川直宏さんが防災活動を体験し、来場を呼び掛けた。
石川さんは、初期消火や要配慮者の避難誘導、VRでの火災避難、応急救護を体験。AEDの使用について、「子どもの場合はどうすればいいか」と確認したり、VRでの避難中に火災現場の爆発に驚いたりする場面も見られた。「防災意識は最初のアクションだけでなく、継続に向かうことが必要。周知につながる活動をしていきたい」と来場客に呼び掛けた。
品川区防災まちづくり部防災課の千葉夏希さんは「コロナ禍で、従来のようなイベント開催は難しい状況だが、普段の防災意識を高めてもらえたら」と来場を呼び掛ける。
開館時間は9時~17時。月曜、土曜、祝日定休。入場無料。4月30日まで。