4月25日から5月11日までの緊急事態宣言による東京都の緊急事態措置等に伴い、広域品川圏で対応の動きが広がっている。
今回の緊急事態措置等は、都民に対して「日中も含めた不要不急の外出・移動の自粛」を要請するもの。具体的には、「20時以降の不要不急の外出自粛」、「混雑している場所や時間を避けて行動すること」などがある。事業者はその業態によって、休業または営業時間短縮、イベント開催の中止や一定の制限を受ける。特に酒類を提供する飲食店には、提供をとりやめる場合を除いて休業を要請する。
広域品川エリアにおける駅周辺の商業施設では、アトレ品川(港区港南2)アトレ大井町(品川区大井1)、アトレ五反田(東五反田1)が一部ショップを除き「当面の間」休業、五反田東急スクエア(東五反田2)は5月11日まで休業する。エキュート品川(港区高輪3)、msb田町(芝浦3)ではアルコールの販売を休止し、営業時間を変更。阪急大井町ガーデン(品川区大井1)、大崎ニューシティ(大崎1)、エトモ武蔵小山(小山3)、オーバルガーデン(東品川4)は、イベントの中止や一部店舗の営業時間変更、休業を決めた。
しながわ水族館(勝島3)は「当面の間」休館する。マクセルアクアパーク品川(港区高輪4)、映画館「T・ジョイ PRINCE」(同)は5月11日まで営業を休止、映画館「キネカ大森」(品川区南大井6)は営業時間を20時までに短縮する。
四季劇場「夏」(広町2)の「ライオンキング」公演と、「キャッツ・シアター」(同)で予定していた「キャッツ」公演は、5月11日まで中止する。東京シティ競馬(大井競馬場、勝島2)は、4月26日からのレースと5月17日からのレースを無観客で行う。
飲食店は、営業時間短縮や休業の動きが相次いだ。酒類の販売をとりやめ、業態を変える店舗も。大井町西口エリアのワインバー「Hana(ハナ)ワイン」(大井1)は、今年2月の緊急事態宣言時より週2~3日提供してきたラーメンを、4月26日から終日に切り替えた。店主の塙文佳さんは「自家製スープから作っており、ラーメンファンの方が食べに来てくれることも。酒類の提供ができないため、ほかにやってみたいことをやる期間として営業する」と話す。
そのほか、武蔵小山にアトリエを構えるアートユニット「明和電機」(荏原3)は、4月29日からアトリエで開催予定だった「大処分市」を中止し、ユーチューブでの配信に切り替えを表明した。製品試作やパーツなどの「掘り出し物」を紹介し、オンライン販売する。配信は28日19時から、オンライン販売は22時から。