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「しながわ商店街応援プロジェクト」始動 区・商店街・五反田バレーが販促支援

飲食店から購入した弁当を食べる区職員(提供:品川区)

飲食店から購入した弁当を食べる区職員(提供:品川区)

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 品川区内の商店街を支援する「しながわ商店街応援プロジェクト」が5月13日に始まった。品川区、一般社団法人五反田バレー(品川区東五反田5)、品川区商店街連合会(西品川1、TEL 03-5498-5931)の3者による共同プロジェクト。

「しながわデリバリー」の様子(提供:品川区)

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 新型コロナウイルス感染症の影響を受けた商店街を支援する取り組み。立ち上げの経緯について、五反田バレー代表理事の中村岳人さんは「コロナ禍以前から、商店街への支援について区と相談していた。イベント開催が難しい状況なので、まずはできる支援から始めていこうと協力が決まった」と説明する。

 支援策の第1弾として「支援金の支給」「販促支援」「デリバリー支援」を行う。支援金の支給対象は区内の商店街。新型コロナウイルス感染症拡大防止の対策費として会員数や活動状況に応じ、総額6,550万円の予算を計上する。同区商業・ものづくり課の小川和朗さんと明石賢郎さんは「店の休業や売り上げの減少を背景に、商店街の会費の徴収が難しいという声が上がっていた。消毒液の購入などに使っていただければ」と話す。

 販促支援は五反田バレーが中心となり、商店街の個々の店舗がオンラインサービスを始める際に役立つ情報を提供する。13日にはウェブサービス「note」内に専用アカウントを設け、ECエバンジェリストの川添隆さんとPathee(西五反田5)が監修するインターネット販売の方法や対策の記事を初投稿した。

 五反田バレー広報担当者の中村さんは「五反田バレーの参画企業に情報発信を依頼している。今後はオンラインセミナーの開催やモデルケースの紹介などをしていきたい」と意気込む。「ECサイトを開設した店舗が収益を上げられるよう、投稿型サイト『しながわ TAKEOUT MAP』と連携した情報発信も予定している」とも。

 品川区商店街連合会事務局の榎田陽子さんは「ECサイトの活用で、店舗の売上増に期待したい。食料品店などでは売り上げが微増しているが、そのほかの小売店やサービス業は厳しい状況。飲食店もテークアウトの対応に手いっぱいで、情報収集まで手が回っていない。五反田バレーの力を借りて大きく飛躍できれば」と期待する。

 デリバリー支援策「しながわデリバリー」は、「しながわ TAKEOUT MAP」を利用して区職員が弁当を購入し、品川区商店街連合会が配達する取り組み。14日には、試験実施として大井町駅周辺の飲食店から区職員有志が計53食を購入した。試験実施の経過を見て、まとまった個数が注文できる企業などにもデリバリー利用をアピールする予定。「日頃食べに行けない店のメニューが味わえると好評。利用の輪をもっと広げていきたい」(小川さん、明石さん)。

 同プロジェクトでは、追加支援として商店街のIT化を直接支援するエリアサポーター配置などを予定する。中村さんは「この状況を乗り越えたときに、感染症が流行する前よりも住みやすい街になっているよう、3団体が協力していきたい」とほほ笑む。

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