セレクトショップ「divka atelier tokyo(ディウカ アトリエトーキョー)」(品川区荏原2、TEL 03-6770-7271)が武蔵小山・中原街道近くにオープンして1カ月がたった。経営はディウカ(同)。
同ブランドは2012(平成24)年、ヨウジヤマモト(東品川2)で出会ったデザイナーの田中崇順さんとパタンナーの松本志行さんが設立。海外の展示会にコレクションを出展し、卸売りを行う。
2014(平成26)年から武蔵小山にアトリエを構え制作をしていたが、道路拡張工事のため東五反田に拠点を移し、バイヤー向けのアトリエとショールームを併設したショップを週末のみ運営していた。東五反田の物件の取り壊しが決まったタイミングで、武蔵小山に戻ることを決めたという。
店のデザインは施工段階から田中さんらが関わり、独自のルートでアンティーク品などを仕入れて予算をかけず仕上げたという。インテリアには、ゆがんで取り付けられない扉や引き出しが開かない棚を活用するほか、割れた植木鉢をライトに、映画の撮影現場で使われた階段をディスプレーとして再利用する。店舗面積は約20坪。試着室は1部屋。
田中さんは「10年前に訪れたニューヨークのコムデギャルソンは、倉庫街にひっそりとあるのに店に入ると別世界に来たような気持ちになった。自分たちの店も天井を高くして開放的な空間にするなど、ふらっと入ってきた客が別世界のような場で過ごせるよう演出している」と話す。
店で取り扱うディウカのコレクションは半年ごとに変わり、約70点以上を用意する。メインのコレクションは、コート、ワンピース、パンツ、スカート、ブラウスなど(1アイテム2万円~)。自宅で手入れができるベーシックコレクションはトップス、ワンピース、パンツなど(1万円~)。
ディウカのフルコレクション以外では、国内、イタリア、フランスなどから仕入れた陶器、レザーアイテム、アクセサリー、ルームスプレー、サングラスなどの小物、アート作品など、約240点をそろえる。
陶器は、菊地亨さんの椀(わん、4,950円~)や花瓶(7,700円~)、高田かえさんの大皿(3,850円~)、TOMOKO KIMIMORIさんのカップ(2,750円~)、ピッチャー(1万2,100円~)などの作品を約140点並べる。陶器の仕入れは田中さんの趣味が発展したもの。菊地さんとは付き合いが長く、コレクションに合わせてブランドをイメージした作品を制作してもらうという。
田中さんは「来年の春夏の展示会をこの店で開催したい。コロナ禍で海外に行けない状況だが、ディウカのコレクションだけではなく、国内作家の陶器もパリやニューヨークで紹介して反響を知りたい。一方で、奮闘している海外のブランドをこの店を通して国内に紹介できたら」と意気込む。
営業時間は13時~19時。火曜、水曜定休。新型コロナウイルス感染症対策として、店内を換気し、入り口にはアルコール消毒を設置する。スタッフはマスクを着用する。