テイクアウト専門の洋食総菜・弁当店「Arbre(アルブル)」(品川区西五反田2、TEL 03-5747-9710)がオープンして1カ月がたった。
唐揚げ専門店「オジから弁当」跡にオープンした同店。店舗面積は3坪。店の前に木がある立地を理想としていたところ、桜並木沿いでの出店が決まったことから、フランス語で「木」を意味する「Arbre」を店名としたという。
店主の金子茂幸さんは18歳で調理師学校に入学して以来、フランス料理の経験を17年間積んできた。乃木坂や日本橋のフレンチでの勤務を経て、このほど独立。1人で調理を担当できる規模で店を始めようと、デリ業態を選んだという。品川区内在住で五反田エリアにも土地勘があるという金子さんは「この辺りにはオフィスや住宅があるが、ランチ営業を行う飲食店は減っていて、需要があると見込んだ」と話す。
フードメニューの「ローストチキン」(600円)は、24時間にわたりマリネした鶏もも肉に低温で12時間かけて火を入れる。金子さんは「持ち上げるだけで骨が取れるほどやわらかく、スプーンでも食べられる」と胸を張る。「ローストチキンのハヤシライス」(950円)の隠し味には、カラメル状の砂糖に酢を加えて作るフランス料理の調味料「ガストリック」を使う。「深くマイルドな酸味が出て、最後まで飽きずに食べられる味になる」(金子さん)
「ローストビーフのサラダ」(950円)については、「食卓なら2、3人でシェアできるし、肉も入っているので1人なら一食をこれだけで済ませても満足できる食べ応えがある。オニオンドレッシングにはすりおろした大根を入れ、胃もたれしにくい工夫をしている」と話す。健康への意識が高い客層にも人気だという。
ドリア(600円)、ハンバーグ(ライス付き)、パエリア(以上、800円)など、ご飯系メニューも用意する。デザートメニューの「黒糖カヌレ」(250円)は朝と昼に焼いて提供。土曜には「トリュフ」「キャラメルチャイ」「ゴマとバニラ」(以上、300円)などのカヌレもそろえる。
「提供するメニューにはフランス料理のノウハウを詰め込んでおり、早くも多くのお客さんがリピートしてくれている。ランチタイムのほか、ご飯を用意する時間がないときにも気軽に使ってもらいたい」と金子さん。「ここで調理した商品を販売する店を近場にもう1店舗出店できれば」とも。
営業時間は11時~19時。日曜・祝日定休。土曜はカヌレのみ販売。