「第10回品川蕪(カブ)品評会」が12月24日、品川神社(品川区北品川3)で開催される。主催はNPO法人「東海道品川宿なすびの花」。
江戸時代、東海道五十三次一番目の宿場町だった品川宿周辺地域で栽培されていたという「品川蕪」。一般的な丸いカブとは異なり、細長く、大根のような形と長い葉が特徴。
同NPO理事長で青果店「マルダイ大塚好雄商店」(北品川2)店主の大塚好雄さんは、江戸野菜に関心を持ったことで品川カブの存在を知り、2006(平成18)年頃から普及活動を始めた。収穫を祝う場として2012(平成24)年に品評会を初開催し、コロナ禍を経て今年で10回目を迎えた。出品者は品川区内の幼稚園児や小学生、一般の参加者が中心で、過去には仙台からのエントリーもあったという。
品評会の審査は、町内会メンバーや来賓者が務め、金賞、銀賞、銅賞、特別奨励賞を選ぶ。「均一な太さ、色の白さ、根と葉の1対2の比率などが審査ポイント」と大塚さん。出品者は当日9時~9時40分に5本以内の品川カブを会場に持参する。
会場では、品川カブが入った豆乳ベースの「品川汁」ほか、江戸野菜の千住ネギを使ったネギ焼き、串カツを先着300人の来場者に無料で振る舞う。
「品川区には農地がない。品川カブの栽培によって、子どもたちが土や野菜に触れる機会になれば」と大塚さん。「品川カブに関わってから、たくさんのつながりや出会いがあった。今後は次の世代につなげていきたい」と話す。
開催時間は10時~12時予定。入場無料。