AR(拡張現実)体験イベント「品川XRアクアガーデン」が12月7日から、品川インターシティに隣接する緑地空間「品川セントラルガーデン」(以上、港区港南2)で行われている。企画・運営は、品川インターシティを所有する日鉄興和不動産(港区)、メタバースプラットフォーム運営のSTYLY(新宿区)。
1998(平成10)年12月に開業した品川インターシティの25周年を記念する企画の第1弾。来場者は、専用ゴーグルを装着してイルミネーションが施された品川セントラルガーデンを歩いたり、目の前の風景にスマホをかざして鑑賞したりすると、ARやVR(仮想現実)などのXR(クロスリアリティー)技術を体験できる。
ARゴーグルを装着して歩く体験では、約40万個のLEDで装飾された実際の緑地空間に、バーチャルの魚やカメやクラゲなどが泳ぐ様子を映し、海中散歩を演出する。STYLYの澤田有人さんは「イルミネーションで光る木々がサンゴ礁のように見えたり、ライトアップの照明が水中に差し込む光のように見えたりと、現実と仮想を融合させて楽しめる。例年行われている品川セントラルガーデンのイルミネーションの規模を拡大させつつ、このコンテンツのための照明も配置している」と話す。所要時間は約30分。専用サイトからの予約制で、料金は1人500円。1組3人まで。
ゴーグルを装着せず、スマホやタブレット端末から専用アプリをダウンロードして鑑賞する無料のAR体験も用意する。ARゴーグルと同じように、海の生き物が空間を泳ぐ様子を画面に映す。
日鉄興和不動産エリアマネジメント部の南太揮さんは「品川は『ビジネスパーソンが集まる街』という印象が強いため、『住民や来訪者も楽しめる街』と思ってもらえるイベントを打ち出したいと考えた。そこで、25周年を記念する第1弾として、テック企業が多い品川らしいXR技術を使ったエンターテインメントを企画した」と話す。
同部グループリーダーの金谷貴央さんは「イルミネーションだけでは、写真を撮るなど瞬間的な体験になってしまうが、XRと合わせることでそのポテンシャルをさらに引き出す楽しみ方を提供できる」と話す。「アプリでも面白いが、ゴーグルでの体験は魚が迫ってくるような距離感やスピード感を得られて、より深く没入できる。仮想空間が持っている可能性をいち早く体感できるので、味わってもらいたい」とも。
営業時間は17時~21時。月曜~水曜定休。2月14日まで。