イタリアンバル「NAPD（ナップディ）」（港区三田3）が三田通り沿いの慶大正門前にオープンして2カ月がたった。

「NAPD」外観

　ハンバーガー店「ハンバーガー生活のすすめ」跡を改装した同店。イタリア・ナポリの職人が描いた看板を店内の壁に飾り、現地の雰囲気を感じられる内装を意識したという。店舗面積は10坪。席数はテーブル＝14席。

　店主の熊倉光さんは、イタリアのプロサッカーチーム「SSCナポリ」のサポーター。「サッカーをきっかけにナポリへの憧れを持ち、19歳のときに初めて半年ほど滞在した。街の明るい雰囲気が好き」と話す。熊倉さんは「DiCoprio（ディコプリオ）」の名前で、2020年からユーチューブチャンネル「ナポスタ NAPOLI STYLE」を運営。サッカーの観戦動画がナポリ現地でも話題となり、実際に選手と会った動画も配信している。ナポリでは定番の揚げピザ「ピッツァフリッタ」のおいしさを広めたいと2023年1月、当時移住していた石垣島で揚げピザ店を開業した。東京に戻るタイミングで、イタリア大使館のある三田エリアで物件を探したという。店名の「NAPD」は、ナポリから「NAP」を取り、「DiCoprio」から「D」を取って名付けた。

　看板メニューの「ピッツァフリッタ」は、ピザ生地を揚げているのが特徴で、具材は中にくるまれている。熊倉さんは、「ピザを本場の味に近づけるため、ナポリ滞在中にホテルで生地を作っては10店以上に持ち込み、その場で調理してアドバイスをもらいながら研究を重ねた」と振り返る。昨年はナポリで開催されたピザの世界大会にも出場したという。

　「ピッツァフリッタ」は、「マリナーラ」（Sサイズ＝968円、Lサイズ＝1,518円）、「ディアボラ」（Sサイズ＝1,298円、Lサイズ＝1,848円）、「ナポレターナ」（Sサイズ＝1,408円、Lサイズ＝1,958円）の3種類。ナポリ料理は、小麦粉に具材を練り込んで揚げた「石垣島産アーサー（海藻）のゼッポリーネ」「サラミとグリーンオリーブのゼッポリーネ」（以上1個＝97円）や、オレンジやレモンの皮をすって生地に練り込んで揚げた「ナポリドーナツwithヌテッラ」（638円）などを提供する。主な食材は現地から空輸してもらう。

　ドリンクは、イタリアのカクテル「アペロールスプリッツ」「ネグローニ」（以上858円）、ナポリのクラフトビール（各968円）、グラスワイン（638円～1,298円）、炭酸水、エスプレッソ（以上308円）、「コカ・コーラ」（418円）などをそろえる。

　ランチメニューは、ピザ「マルゲリータ」、パスタ「ナポリのラグーソース」（以上1,089円）をサラダ付きで用意する。

　店のオリジナルズグッズとして、ミニタオル（528円）、Tシャツ（7,480円）も販売する。

　熊倉さんは「オープン後は、イタリア大使館の関係者や都内に住むイタリア人、サッカーファンなど、たくさんの人が来店してくれた。日本へ観光に来たインバウンド（訪日客）もいる。今後は、サッカー観戦やイタリア語講座などのイベントを企画していく予定。ピッツァフリッタを食べたことのない人やイタリアになじみのない人も、気軽に足を運んでもらえたら」と呼びかける。

　営業時間は、12時～14時、17時～23時。日曜定休。