歩行者天国を中心としたイベント「町ぐるみ三田納涼カーニバル」が7月20日、三田通りの一部と「札の辻スクエア」で開催される。主催は三田商店街振興組合。
三田商店街振興組合の前身となる三田商店会が、慶應義塾大学の学祭「三田祭」に参加したことをきっかけに始まった同イベントは、今年で50回目。2020年と2021年はコロナ禍で開催を見送り、2022年に再開した。
三田振興組合理事長の山本和美さんは「もともと三田通りは小さな店が集う商店街だった。中央分離帯の設置など、道路の拡張や街の発展によって継続が危ぶまれたこともあったが、隣接する商店街と合併するなど、組織を拡大することで開催を維持してきた」と話す。
ブラジル人による本格的なサンバパレードが呼び物だったカーニバルは、2022年から「子どもが主役」にコンセプトを転換した。「これまでは港区で活動するブラジル人女性たちが主体となりパレードを行っていたが、コロナ禍で多くが帰国してしまった。そこで、子ども中心のイベントとして打ち出し方を変えることにした」と山本さん。地元小学生によるパフォーマンスステージを取り入れたり、「子どもの憧れ」であるプロスポーツチームの選手を招いたりする。
歩行者天国は、三田通りの札の辻交差点から三田2丁目まで。東海大学付属高輪台高校吹奏楽部などが参加するオープニングパレードから始まり、各団体がパフォーマンスや企画を披露する。このほか、慶應義塾大学三田祭実行委員会による福引き、芝信用金庫三田支店による金魚すくい、生ビール、ソフトドリンク、軽食類を販売するビアパーティーなどを展開。今年から新たに盆踊りも開催する。一部のパフォーマンスは港区の複合施設「札の辻スクエア」で行い、慶應義塾大学応援指導部や近隣小学校など各団体が出演する。
「当日は都道の通行止めなど交通規制を行うため、各所と調整している」と山本さん。毎年の反響について、「子どもの来場がとても多い。近隣住民だけでなく、広いエリアから多くの方に来てもらっているのでは。伝統的に出店は地元の店舗だけなので、本当に子どもが遊べる場を作っている自負がある」と話す。
開催時間は16時~21時。