
高輪ゲートウェイ駅周辺地域の複合施設「TAKANAWA GATEWAY CITY(高輪ゲートウェイシティ)」が3月27日、開業した。
高輪ゲートウェイシティは、東日本旅客鉄道が手がける複合開発プロジェクト。区間は南北約1.6キロ、延べ床面積は約84万5000平方メートル。街全体を「100年先の心豊かなくらしのための実験場」と位置付ける。
同施設は、オフィスやホテルなどが入るツインタワー「THE LINKPILLER(ザ・リンクピラー) 1」の「NORTH」棟と「SOUTH」棟、商業施設やクリニック、フィットネスなどが入る「THE LINKPILLER 2」、展示室や畳スペース、屋上庭園などがある複合文化施設「MoN(モン)Takanawa:The Museum of Narratives」、住宅とインターナショナルスクールが入る「TAKANAWA GATEWAY CITY RESIDENCE」の5棟で構成する。
同エリアの一部施設は3月27日12時、先行オープンした。同日、高輪ゲートウェイ駅の南改札開通、駅構内の施設も完成し、全面開業を迎えた。
ルミネの「ニュウマン高輪」は「THE LINKPILLER 1」の「NORTH」棟と「SOUTH」棟、「THE LINKPILLER 2」の計3棟に出店する。27日に先行オープンしたのは、カフェスタンド「ブルーボトルコーヒー」とルミネ初出店のライフスタイルブランド「ニコライ バーグマン」の2店で、今後は2025年秋に約180店、2026年春に約20店がオープンする予定。
街の中は「自動走行モビリティ」が回遊する。利用者がモビリティのセンサーに手をかざすと減速し、好きなタイミングや場所で乗り降りできる。最大3人までの乗車に対応する。
同日、高輪ゲートウェイ駅南改札付近には新たに4店がオープンした。店舗は、エキナカコーヒースタンド「MAISON CLASSIC CAFE」、ティーサロン「MAISON CLASSIC SALON」、シュークリーム工場「MAISON CLASSIC FACTORY」、体験型イベントスペース「マチアイ」。駅構内には芝生空間「Eki Park」が完成し、可動式の芝生ファニチャーはイベントに合わせたレイアウトに変更できる。
開業後も数カ月にわたって各種イベントを開催する。「TAKANAWA LINK SCAPE」では、AR技術を使って約150年前に蒸気機関車が「高輪築堤」を走った様子を体験できる。マルシェイベント「Gateway Park Market」では 「100年先の未来に伝えたい日本の逸品」をテーマに、各ショップが飲食物を販売する。このほか、ナイトミュージアムバー&クラブ「ZERO-SITE」の期間限定営業、ラジオの公開収録や落語、ダンスなどのステージショープログラムを行う「LINK SHOWCASE」、駅構内で毎週金曜の夜に行うDJイベント「エキナカフライデー」などを展開する。
六本木エリアから夫婦で訪れたという来場者は「建物がきれいで未来的。飲食店のオープンはまだ少ないが、今後、食事なども楽しみに訪れたい」と話す。品川エリアに住み、1歳の子どもと訪れた東ケ崎愛心さんは「今日開業を迎えると知り、初めて高輪ゲートウェイ駅で降りた。駅構内も周辺施設も、子ども連れで楽しめそう」と期待を寄せる。
2026年春には、現在建設中のビルを含めたすべての建物が完成・営業する予定。