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荏原地区でAIオンデマンド交通「しなるん」実証運行 予約制、乗り合いで

AIオンデマンド交通「しなるん」車両

AIオンデマンド交通「しなるん」車両

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 AIオンデマンド交通「しなるん」の実証運行が7月9日、荏原地区で始まった。同日には「スクエア荏原」(品川区荏原4)で記念式典が開かれた。

「しなるん」車両内部

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 「しなるん」は、品川区がAIオンデマンド交通の可能性を検証する乗り合い型の移動サービス。決まった時刻表や路線はなく、利用者の予約に応じてAIがリアルタイムで最適な運行ルートを算出する。区内にいくつかあるバス路線の空白地域のうち、公共施設との位置関係を踏まえ、今回の実証運行では荏原地区の一部を対象とした。

 病院や駅、施設付近などエリア内に22カ所の乗降ポイントを設ける。地域住民の日常の移動支援を目的とし、特に高齢者や障害者など、バス停まで自力で向かうことが難しい人を想定しているという。

 予約は、専用スマホアプリ「MONET」や品川区公式LINEアカウント、電話窓口「しなるん予約センター」で受け付ける。受け付けは利用希望日の7日前から当日30分前まで。予約した乗降ポイントで氏名を伝え乗車する仕組み。目的地までの経路や所要時間は予約の状況により異なる。

 運賃は、大人=400円、小学生=200円。未就学児は無料(保護者1人につき2人まで)。アプリ内でクレジットカード決済するか、当日に現金で支払う。交通系ICカードやバーコード決済は利用不可。

 運行は荏原交通(荏原6)が担当する。車両は1台で、乗車定員は5人。

 記念式典で森澤恭子品川区長は「例えば、雨の日や小さな子どもを連れての移動、高齢者の通院、障害者の駅までの移動など、さまざまなシーンで利用してもらうことで、幅広い世代の外出機会につながればと思っている。AIオンデマンド交通はまだまだ身近ではないが、まずは一度利用して便利さを確かめてもらえれば」と呼びかけた。

 毎日運行。運行時間は、9時~17時。検証期間は2026年3月31日までを予定する。

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