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しながわ水族館で「めぐる深海の底展」 絵本「クジラがしんだら」とコラボ

「めぐる深海の底展」会場(写真提供=しながわ水族館)

「めぐる深海の底展」会場(写真提供=しながわ水族館)

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 企画展「めぐる深海の底展」が12月26日、しながわ水族館(品川区勝島3、 TEL 03-3762-3433)で始まった。

「めぐる深海の底展」の会場内イメージ(写真提供=しながわ水族館)

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 2024年出版の絵本「クジラがしんだら」(文=江口絵理さん、絵=かわさきしゅんいちさん)とのコラボ企画展。同作は、深海に沈んだクジラの死骸を中心に形成される特殊な生態系「鯨骨(げいこつ)生物群集」をテーマに、長ければ50~100年の時間をかけて、さまざまな生物が死んだクジラの体を食べ、命をつなぐ様子を描く。

 魚類飼育担当スタッフの杉本巧樹さんは「『クジラがしんだら』を実際に拝読し、鯨骨生物群集や食物連鎖といった難しい内容を子どもにも伝わるよう説明していて感動した。深海生物展は毎年開催しているが、この絵本の優しい世界観を通して、深海の不思議と魅力をより多くの人に伝えたい」と話す。

 地下1階のクマノミルームでは、「海の底」をテーマに、オオグソクムシ、アカザエビなど8~10種類の深海生物を中心に紹介。同作のイラストとともに、解説パネルで生物の分類や捕食など、その生態について説明する。

 国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)から借用した「ホネクイハナムシ」の拡大模型と、クジラの脊椎骨の標本も展示する。ホネクイハナムシの模型の高さは約13センチ、幅・長さは約11センチ。ホネクイハナムシは鯨骨生物群集の一種で、クジラの骨を食べて生活している。

 このほか、JAMSTECから借用した「鯨骨生物群集」の生態にまつわる映像を上映する。マリンショップ「シーガル」では、絵本「クジラがしんだら」(1,980円)を販売する。

 杉本さんは「かわいらしい世界観ながらも、生きものたちの命のつながりを学べる展示になっている。子どもから大人まで楽しめるので、たくさんの人に見てほしい」と来場を呼びかける。

 営業時間は10時~17時。入館料は、高校生以上=1,350円、小・中学生=600円、幼児=300円、65歳以上=1,200円。3月1日まで。

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