東京都庭園美術館(港区白金台5)で10月6日より、「世界を魅了したティファニー 1837‐2007 The Jewels of TIFFANY」が開催される。
同展では、時代ごとに好まれたモチーフや素材などを切り口として、ティファニー創立から現在に至るまでの170年を約200点のジュエリーや装身具によって紹介。展示作品には日本初公開となる作品も含まれるほか、ティファニー・ダイヤモンドをセットしたブローチ「バード・オン・ア・ロック」や、銀器の技術を生かして制作された日本趣味の装身具などもある。
ティファニーは1837年、創立者チャールズ・ルイス・ティファニーにより、贈答品や高級雑貨を扱う店としてニューヨークでスタート。19世紀後半には万国博覧会でグランプリなどさまざまな賞を獲得。ティファニー生え抜きのチーフ・デザイナー、ポールディング・ファーンハム、ステンドグラス作家でもあるティファニー後継者、ルイス・コンフォート・ティファニーをはじめとする優秀で個性的なデザイナーたちが活躍した。
その後も、長い伝統に基づいたヨーロッパの宝飾工芸を常に意識しながらも、アメリカ独自の美意識を取り入れた作品を発表。現在も、革新的な作品を生み出している。特に1961年、オードリー・ヘップバーン主演の映画「ティファニーで朝食を」はその名を世界中に広め、近年ではジーン・シュランバーゼー、エルサ・ペレッティやパロマ・ピカソ、建築家フランク・ゲーリーなどをジュエリー・デザイナーとして迎え、話題を集めている。
同展は、ロンドン、ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館のクレア・フィリップスさん監修により、2006年6月から2007年1月にかけてロンドンのギルバート・コレクションで行われた。同美術館での日本展の後は、韓国をはじめとする世界各国で開催予定。
期間中、新館大ホールで講演も予定。10月6日14時からは、ティファニー・アンド・カンパニー・アーカイブ、ディレクターのアナマリー・V・サンデッキーさんによる「ティファニー その歴史と魅力」が、11月9日14時からは、作家の久我なつみさんによる「日本を愛したティファニー、創業時代より続く日本との関わり」が、それぞれ行われる。いずれも定員250人。
開館時間は10時~18時(入館は17時30分まで)。休館日は第2・第4水曜。12月16日まで。