京急立会川駅前の商店街で現在、「坂本龍馬」にちなんだ商品が続々と登場している。
今年はNHK大河ドラマ「龍馬伝」が放送されていることもあり、坂本龍馬への注目が高まっている。立会川地区は江戸時代、土佐藩の下屋敷があり、ペリーが来航した際に「浜川砲台」と呼ばれる砲台を築いたという。若き日の龍馬もこれに加わった説が残っており、「品川=龍馬の街」として街はにわかに盛り上がりつつある。
商店街には「若き日の龍馬がゆく。浜川砲台」と書かれた旗がはためき、各店舗で龍馬にちなんだ商品を販売。パン店「カフェ・ロティー」(品川区東大井2、TEL 03-3768-4324)は昨年から「龍馬の足あとパン」(130円)を用意。店長の渡辺茂さんは「江戸時代、龍馬が砲台へ途中にちょうど店の前を通り、足跡が残っているのではないかと思って考案した」と話す。
人気商品のクリームパンをアレンジした同商品。すべて手作りで足指など細かい作業が加わり、「通常の3倍」の手間がかかるという。1日に約100個を用意。坂本龍馬について、渡辺さんは「ドラマは毎週見ている。人間的に魅力のある人なので、今の日本にもああいう人材がいれば…。全国には龍馬ゆかりの地が数多く存在するが、品川の龍馬も全国区になってほしい」と期待を寄せる。
このほか、そば店「大村庵」では「砲台そば」(1,000円)を用意。浜川砲台のものと見られる石が発掘された2004年から提供を始め、現在は同店で1・2位を争う人気メニューになっているという。大盛りのそばと特大のエビの天ぷらを砲台に見立てた。「エビを熱々で食べていただきたいので温かいつゆで提供している。今後、団体客の利用も見込んでいる」と店主の高橋正弘さん。
中華料理店「鳳明軒」では、龍馬の「大好物」だったという軍鶏肉を使用した「龍馬ラーメン」(1,000円)と高知県の特産品であるカツオのしょうゆ煮入り「龍馬ギョウザ」(500円)を用意。店主の神通清一郎さんは「まだ始めたばかりだが、多くの方に食べていただければ」と話す。このほかノリ・銘茶の「ヤマキいとう」では龍馬のイラストを使用したパッケージの「おむすびのり」(315円)、「土佐の煎茶」「土佐の番茶」(以上150円)などを販売している。
31日放送の「龍馬伝」では、龍馬が品川沿岸の警備に駆り出されるシーンが登場する。番組終了後に放送される「龍馬伝紀行」では、立会川エリアが放送される予定。