業務用厨房機器のタニコー(品川区戸越1)は2月23日、東京ビッグサイトで開催されている「第10回 厨房設備機器展」に出展し、iPod touchを利用した飲食店向けのオーダーエントリーシステム「ITOS(アイトス)」を披露した。
アイトスは「iPod touch」と「MacBook」を活用し、飲食店利用客がセルフオーダーできる端末で、店舗スタッフのハンディー端末としても利用可能。同システムの開発は、特許開発・環境素材開発を行うファインフーズ(大阪市中央区)が行った。
ファインフーズは2003年12月に「人員を省略化し、ペーパーレス化する」ビジネスモデルの特許を取得。厨房機器を中心に扱うタニコーが販売を担当し、販路拡大を狙う。
特徴は、既存のPOSシステムに比べて初期導入費用を大幅に抑えられる点。大手チェーン店などが導入しているPOSシステムは、一店舗あたりおよそ300万円といわれているが、アイトスなら同規模のシステムを約3分の1程度の費用に抑えられるという。ソフトウエアはApp Store上でアップデートしていくため、利用者の不満点や改善点を反映させることが容易になる。
初期費用の内訳は、「iPod touch 8GB」(1台=1万9,800円)、「MacBook」(9万8,800円)、「ITOS Mac用ソフトウエア」(10万円)、「キッチンプリンター」(8万3,300円)など。そのほか、アイトス月額使用料、インストール費用、メニュー登録費用・音声登録費用は別途見積もりが必要。
タニコーの営業企画部主任の中村大介さんは「使い勝手の良いiPod touchを使うことで、費用面やサービス面でフレキシブルに対応することが可能になる。スタッフの負担も軽減され、結果的にサービスの向上につながるはず」と自信をみせる。今後の展望については、「まずは、既存のお客さまにこのシステムをアピールした後、小規模の飲食店を経営されている方にもアイトスを利用していただけるように営業する予定」とも。
厨房設備機器展は今月26日まで。開催時間は10時~17時。