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「レントラ便」の運送業者が被災地支援-自社で雇用、引っ越し支援も

「レントラ便」を運営するハーツの山口裕詮(ひろあき)社長

「レントラ便」を運営するハーツの山口裕詮(ひろあき)社長

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 運送事業を展開するハーツ(品川区南大井5)が1月から、東日本大震災で被災した人を対象に、「就職、引っ越し、部屋探し」を支援する取り組みを始めた。

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 同社は、運転手付きのトラックを1時間単位でレンタルできるサービス「レントラ便」を展開。主に引っ越しや荷物運搬として利用されており、同行の運転手が荷物の積み込みと運搬も行っている。

 今回の取り組みは、被災地が就職難であるという報道を受けて企画。レントラ便のドライバー職を提供し、引っ越しを無料で引き受け、敷金礼金ゼロの物件を紹介する。同社に就職が決まった人には、5万円の「就職準備金」も用意するという。

 対象となるのは、職場が被災した人、長期勤務ができる人。募集人数は10人で、同支援の利用者はまだいない。長期にわたり募集を行い、面接は社長の山口裕詮(ひろあき)さんが被災地まで出向いて行う。

 山口さんは、東日本大震災の翌日から現地へ足を運び、その現状を目の当たりにしてきた。現在もさまざまな形で支援を続け、これまでに25回、被災地を訪れたという。

 「震災から時間がたち、被災地が報道されることも減ってきた。しかし現状は、津波の被害に遭った土地は、がれき撤去をしても更地のまま。気仙沼市の交差点の信号も、いまだについていないところがある」と山口さん。「復興が進んでいないのに、皆の心の中で東日本大震災が風化してきていないか。新たな取り組みをすることで、風化を防ぐという意図もある」という。

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