全国のシニア世代音楽バンドが腕を競う「日経おとなのバンド大賞全国大会」が12月2日、品川ステラボール(港区高輪4)で開催された。
今回が1回目となる同大会は、働きながら音楽バンド活動を行う40代以上のビジネスパーソンの「もっとうまくなりたい」「もっとほかの人や地域とつながりたい」という前向きな姿勢を応援する目的でスタートした。
応募資格は、40歳以上でメンバーが2人以上のアマチュアバンド。応募総数は743組(延べメンバー数=3,790人、平均年齢=44.5歳)で、全国各地で審査・予選会が行われた。全国大会当日は、審査・予選会を勝ち抜いた12バンドが観客の前で演奏を披露。ジャンルはハードロック、ブルース、ジャズなどさまざまで、サンバカーニバルさながらのダンサーが登場する場面も。審査員は、ミュージシャンで、プロデューサーの加藤和彦さんと井上鑑さんら5人が務めた。
グランプリを受賞したのは、札幌審査会を勝ち抜いたハードロックバンド「Bibsel(ビブセル)」。同バンド・ボーカルの高橋さんは「今年54歳になったが、声の調子は1番いい。今後もこういう企画を続けてほしい。高齢者になってもまた皆さんに会いたい」と話した。準グランプリは「U.O.D.」、審査員特別賞は「Try to Soul」と「The PIRATES」、リフレッシュ賞は「Happy 50's Band」が、それぞれ受賞した。グランプリ受賞バンドは、プロスタッフによるレコーディング、ウェブ配信などが予定されている。
全バンドの演奏後、出場バンドから選抜した即興バンドで「サディスティック・ミカ・バンド」の「タイムマシンにおねがい」を審査員の加藤さん、井上さんと一緒に演奏をするサプライズもあり、会場は和気あいあいとした雰囲気で盛り上がった。
加藤さんは「思った以上にレベルが高いことと、音楽のジャンルがそれぞれ違うため、審査が難航した。好きなことを楽しんで一心不乱にやることができるのはうらやましい」と総括した。