大崎駅南西エリアの再開発街区「大崎ガーデンシティ(西品川一丁目地区第一種市街地再開発事業)」が10月16日、街びらきした。事業者は住友不動産などを含む「西品川一丁目地区市街地再開発組合」。
同開発街区は、国際自動車教習所および木造住宅密集地域の跡地。大崎ガーデンシティは、オフィス棟と住宅棟、緑地広場で構成される。副都心・都市再生緊急整備地域に指定された大崎駅周辺エリアの発展拡大と防災化、緑地化を目的とした大規模複合開発プロジェクトの一環として開業した。再開発街区の全体の延床面積は6万6550坪で、オフィス棟=約5万3890坪、住宅棟=約1万2530坪、緑地広場=約2420坪。
同組合理事長の小林定美さんは「大崎駅前は木造過密地域や狭い道が多く、防災化が進んでいない危険なエリアだった。安心・安全な街にしたいという願いがかなった」と話す。
オフィス棟は今年3月に先行開業した。地上24階・地下2階の建物で、1階には「タリーズコーヒー」「らーめん食堂 あの小宮」などの飲食店が、2階には打ち合わせや休憩ができる就業者専用ラウンジ「GARDEN LOUGE」が入居する。
10月16日に完成した住宅棟は、地上22階・地下2階のマンション。地震の揺れを軽減する免震構造を採用し、72時間電力供給が可能な非常用発電機を備える。もともと崖だった敷地に階段とエレベーターを設置し、周辺市街地や敷地内の広場、大崎駅方面の通路をつないだ。
緑地広場は、緑地不足解消や地域コミュニティー活性化、災害時の拠点作りを目的に整備した。敷地内には桜などの木々を植えたほか、防災トイレや非常用井戸、ろ過装置などを設置した。
都市開発事業本部の田畑篤さんは「今回の再開発で地域の方々との人脈ができた。今後は地域住民や入居企業と協力し、緑地広場で四季折々のイベントを開催していきたい」と意気込む。