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品川区が2020年度予算案発表 東京五輪・防災対策に注力

2020年度当初予算案を発表する濱野健区長

2020年度当初予算案を発表する濱野健区長

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 品川区が2月4日、区役所(品川区広町2)で2020年度当初予算案を発表した。予算総額は1,883億2,500万円で、前年比0.3%増。

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 主だった項目の予算額は、国民健康保険事業会計が350億5,266万円で3.7%減、介護保険特別会計が261億30万円で3%増、後期高齢者医療特別会計が89億363万円で2.4%増となった(以上、前年比)。

 濱野健区長は「本年度は、いよいよ東京五輪が開催される。これまで培ってきた事業の集大成を見せ、大会後にはその経験を未来の品川区を支える礎としていきたい。また、今や、災害は忘れたころではなく、次々にやってくる時代。区としてできる防災対策をしっかりと行っていく」と話す。

 品川区では、東京五輪を体感するイベントとして、区応援競技のホッケー、ビーチバレーボール、ブラインドサッカー、コロンビア共和国パラリンピック事前キャンプ競技のボッチャ、パラ・パワーリフティングの観戦ツアーを行う。7月上旬から9月6日には、「スポル品川大井町」(品川区広町2)フットサルコートの一角にはホスピタリティハウス「しながわハウス」を開設。競技体験やパブリックビューイング、ステージイベントを行う。ホッケー競技が行われる7月25日から8月7日までの14日間は、五反田から天王洲アイル、ホッケー競技会場付近、しながわ水族館までを結ぶ定期船を運航する。水辺のライトアップと共に、国内外の観光客に向け、船でおもてなしするという。

 防災対策は、昨年の台風被災地での課題を受け、避難所の対応強化を図る。大容量発電機の導入による長期停電対策や、避難所へのパーティションや簡易ベッド、スポットクーラーの配備を行う。災害用ドローンやスマートフォンアプリを活用した、災害時の緊急情報収集・発信体制も強化。「災害に強い品川区」を目指し、無電柱化も推進していく方針という。

 子育て支援においては、私立保育園の新規開設支援を引き続き行い、高まる保育ニーズへ対応していく。2020年度は新しく10園の私立認可保育園を開設する。総定員数は669人。2021年度には10園、総定員数800人の新規私立認可保育園の開設を予定している。

 そのほか、今回の発表会では新庁舎の建設についても言及された。1968(昭和43)年に建築された本庁舎・議会棟・第三庁舎は、築50年を超え、建物本体や設備の老朽化が進んでいる。一方、区を取り巻く環境変化や多様化する行政需要に対応する機能が求められているという。今後は庁舎機能の検討を含めた準備を進める。移転は2027年度を予定する。

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