しながわ TAKEOUT MAPプロジェクトが4月3日、品川区内のテークアウト対応店情報をまとめた投稿型サイト「しながわTAKEOUT MAP」を公開した。
掲載店「Bonjourmi(ボンジョルミ)」スタッフ(提供:しながわ TAKEOUT MAPプロジェクト)
発起人は、IT活用コンサルティング事業などを行うsummerfield(西五反田2)の夏原馨(かおり)さんと、品川区商店街連合会(西品川1)の榎田陽子さん。
同プロジェクトは、地域の飲食店と近隣住民をつなぎ、地元店のテークアウト利用を促す取り組み。新型コロナウイルス感染防止のため、東京都が不要不急の外出自粛を呼び掛けた影響で、来店客が減少した飲食店を応援する目的で公開した。6日16時45分時点で47店を掲載している。
夏原さんは、「FUCHU BENTO MAP」などテークアウト対応店の情報をまとめる各地域の動きに注目。品川エリアでの応用を思いつき、同区に問い合わせたところ、「工夫を凝らして経営を続ける飲食店の情報を1カ所にまとめたい」と考えていた榎田さんと意気投合したという。非営利団体Code for FUCHU(府中市)からサイトのテンプレートの提供を受け、ロゴはデザイナーの小栗直人さんが制作。プロジェクト発足から2日間でサイト公開にこぎ着けた。
サービス設計を夏原さん、予算調達や店への呼び掛けを榎田さんが担当する。入力などの運用作業は仕事の合間に2人で分担している。「すばやく公開できたのは、協力してくれた皆さんの熱意があったから」と夏原さん。
同サイトでは、テークアウトに対応する区内飲食店のメニューや価格、写真、アクセス、推薦メッセージなどの情報を投稿フォームから募集する。主なコンテンツは、飲食店オーナーのメッセージと利用客からの口コミ投稿。掲載店の追加情報も受け付ける。投稿された情報は、リスト化された「販売店一覧」ページと、位置情報をマッピングした地図ページの2画面で表示。フリーワード検索で絞り込みができる。
公開後の反響について、「公開時点の掲載店は5店舗のみ。店同士やユーザーが口コミやSNSで拡散してくれたおかげで、わずか3日間で掲載店が一気に増えた」と榎田さん。商店街連合会を通して店側への周知も続ける。今後は先払い制チケットなどの追加機能も検討している。
「刻一刻と状況が変わる中、個人のボランティア活動には限界がある。それぞれが持つ情報を集約させることが身近な店を支える力になれば」と夏原さん。榎田さんは「サイトを見てテークアウトを利用したという友人がいて励みになった。メニューなどの情報はもちろん、写真やお薦めポイントなどのメッセージも歓迎」と投稿を呼び掛ける。
品川区商店街連合会の事務局は現在閉鎖中。問い合わせはメールで受け付ける。