品川区は窓口案内を行うAIロボット「ロボコット」を10月1日から試験導入し、1カ月で約400件の利用があったことを明らかにした。導入は23区内で初。開発はタケロボ(東五反田5)。
「ロボコット」は品川区が実施する「社会貢献製品支援事業」として8月に認定された製品。同事業では、区内の中小企業の優秀な製品やサービスを認定し、区民生活の向上に寄与するために区役所などで導入を支援する。本年度のテーマは「新型コロナウイルス感染症対策に特化するサービス」。
ロボットは本庁舎と第二庁舎の2カ所に設置している。使用開始時にはタッチ操作が必要だが、基本動作は音声認識を行うため、非接触での窓口案内および総合窓口の混雑緩和が期待される。日本語のほか、英語・中国語・韓国語に対応する。
区商業・ものづくり課担当者は「利用者からは『かわいい』と好評。案内窓口の雰囲気が明るくなった。待機中は顔や手が動くので、人目を引き付けている」とほほ笑む。「コロナ禍で、今後もロボットを活用する機会が増えると予想している。ためらっている方にも、気軽に利用いただければ」と呼び掛ける。
タケロボの竹内清明社長は「日本はITなどの開発で世界に後れをとっている。それならば、AIやロボットで先行したいと20年前から準備してきた」と胸を張る。「杉並区での導入も決まっており、今後は他の自治体の設置にも早急に応えられる予定だ」とも。
設置は来年3月末までの予定。好評の場合は次年度以降の導入も検討する。