定食屋「小浜(おばま)水産」(港区芝浦3、TEL 03-6809-5818)が田町駅近くにオープンして1カ月がたった。昼営業向けの定食業態をFC展開する「小浜水産プロジェクト」の1号店。経営はスパイスワークスHD(台東区)。
同プロジェクトは、新型コロナウイルス感染症の影響で商品価格が安定しない生産者と、緊急事態宣言で夜の営業時間を短縮している飲食店の両方を応援するもの。昨年6月、水産事業を営む小浜水産(鹿児島県)とスパイスワークスHDの経営陣が出会ったことをきっかけに、今年1月から本格的に始動した。
1号店はスパイスワークスHD直営店「ロッキーカナイ田町店」の1階フロアを利用する。出店のきっかけは、店前の交通量が多く、サラリーマンと地域住民のバランスが良い立地で、定食のニーズを見込んだことから。1階の店舗面積は16坪、席数は52席。
「小浜水産」のFC加盟店になると、メニュー開発などの工程を省いてランチ営業を容易に開始できる。加盟料やロイヤリティ、商標使用権などは無料。同社責任者の中村章さんは「自分の店に小浜水産の看板を掲げるだけで、昼営業を始められる。ほとんど火を使わないメニューを用意しているので、スタッフの調理経験や調理設備が整っていない店でも提供しやすい」と説明する。
メニューは「極上カンパチ飯」(999円)、「極上カンパチたっぷり薬味飯」「極上カンパチユッケ飯」「極上カンパチタルタルカツ丼」(以上1,099円)など。テークアウトや持ち帰りにも対応し、今後はECサイトでの販売も視野に入れる。
同プロジェクトには現在、関東圏を中心に全国各地の個人店やカフェ、バーなど約20社から申し込みがあり、うち12社がオープンに向けて準備中だという。
「さらに朝食メニューにも着手し、これから料理のバリエーションを増やしていく予定。新型コロナウイルス感染症の状況を見ながら舵取りしたい」と中村さん。「小浜水産のカンパチはプリプリの食感と鮮度の良さが魅力。ぜひお賞味を」とも。
1号店の営業時間は9時~14時。ランチの営業時間や定休日は、FC加盟店が自由に設定できる。