名古屋風うどん店「でら打ち」(大田区大森北1、TEL 03-6423-1811)が大森駅近くに移転オープンして、3カ月がたった。
同店は1999(平成11)年、愛知県名古屋市出身の神野真行さんが旗の台駅近くで開業。移転理由について、神野さんは「店を大きくしたり、過去には支店を展開したり、これまでやりたいことをいっぱいできた。体力的にもしんどくなり、コロナ禍で客足も遠のいたので、区切りとして閉店を視野に入れていた。しかし、支えてくれたうどんファンに恩返しをしたいと考え直し、規模を縮小して移転を決めた」と話す。
立ち飲み居酒屋「特殊からあげサンティエゴ」跡を改装して利用する。「繁華街で移転先を探し、大森に良い物件を見つけた。まだこの町のことをよく知らないので、のんびりやっていきたい」と神野さん。券売機で食券を購入するスタイル。店舗面積は約12坪。席数はカウンターのみ10席。
「以前の店ではメニュー数が多く、手間のかかる『味噌(みそ)煮込みうどん』は限定10食のみ。開店直後に売り切れることもしばしばあり、これを目的に来てくれた人が食べられないことが心残りだった。移転後はメニューを絞り、食事メインにしたことで多くの人に提供できる体制を整えた」と神野さん。
フードメニューは、旗の台時代から看板商品だという名古屋風の「カレーうどん」、冷たい麺に温かいカレーをかけた「ひやあつカレー」(並盛り=790円、大盛り=890円)、「味噌(みそ)煮込みうどん」(同=890円、同=990円)を提供する。「味噌煮込みうどん」は、「硬い麺」と「柔らかい麺」を選べる。サイドメニューとして「半熟煮卵」(210円)、「ライス」(190円)、「半ライス」(150円)も。
ドリンクメニューは「ビール中瓶」(580円)のみ。想定客単価は900円。
神野さんは「自分が店をやるのはこれで最後のつもり。遠方から訪れてくれるファンのためにも、体に限界がくるまで頑張りたい。今までと変わらず、『名古屋の本物の味』を提供できたら」と意欲を見せる。「できる範囲でメニューを増やしていきたい。夏季限定で、冷たいうどん『ころうどん』を登場させようかと考えている。この店の規模で、旗の台時代の売り上げを目指したい」とも。
営業時間は11時~21時(うどんが無くなり次第終了)。新型コロナウイルス感染症の拡大防止策として、アルコール消毒やスタッフのマスク着用、換気や清掃を行う。