エシカルセレクトショップ「Ethical&SEA」(エシカルアンドシー)」(品川区大井1、TEL 03-5709-7801)が3月31日、アトレ大井町2階にオープンした。経営は「style table」(渋谷区)などを手掛けるフラッグ(中央区)。
同社の新業態で、横浜店とアトレ川崎店に続く都内1号店。ブランドコンセプトには、環境問題に配慮した取り組みが盛んなアメリカ西海岸の文化を取り入れたという。店舗面積は約12坪。
エシカルとは直訳で「倫理的、道徳的」の意。昨今では「地球環境や社会に配慮した考え方や行動」を指し、SDGs(持続的な開発目標)にも関連する。同社では、「ORGANIC(オーガニック成分配合)」「OCEAN FRIENDLY(水質汚染防止)」「PLASTIC FREE(プラスチックフリー)」など、7つの理念を一部商品の選定基準に設け、商品の値札にアイコンを表記する。
オープンの経緯について、販促部の加藤剛史さんは「アトレ大井町に出店を決めたのは、エシカルの価値観やサステナブルな(持続可能な)取り組みに共感してくれたのが大きい。地域住民が商品を手に入れやすく、集客が期待できる立地なども考慮した」と話す。
販売商品は化粧品やスキンケア製品などの美容関連を中心に、有機野菜を使う離乳食やプロテインなどの食品、雑貨など、約500種類をそろえる。
「脱プラ」商品の売れ行きが好調で、シリコン製のストロー「SUTENAI(ステナイ)」(3本=990円~)は、開いて洗える特徴に興味を持つ客が多いという。折り畳み式のシリコン製カップstojo(ストージョ)の「BIGGIE SKY 470ミリ」(2,310円)、stasher(スタッシャー)の「シリコーンバッグ スナック」(1,320円)なども。エコラップは、コットンや植物油脂を使う「Earth Wrap」(M=1,779円、L=2,679円)、精製したミツバチの巣を使うmana.(マナ)「オーガニックリビング ミツロウラップ 3枚セット」(2,310円)などをそろえる。
美容関連商品では、「OlaTropical Apothecary(オラトロピカルアポセカリー)」が「コロナ禍でもハワイに行った気分になれる」と人気だという。「シュガーポリッシュ ココナッツ」(5,720円)、「ボディバター 177グラム」(4,840円)など。現在、同ブランドを扱う店舗のうち、全商品をそろえるのは「Ethical&SEA」のみ。オーガニックCBDオイルブランドの「CAMYU」の「フェイス&ボディオイル GLOW 105グラム」(8,250円)、「CBDオイル ブラッドオレンジ 30ミリ」(1万5,120円)なども。
今後は、海洋プラスチック回収装置「シービン」で集めたプラスチックゴミを活用する工芸品「buoy(ブイ)」などを販売予定。そのほか、自然エネルギーの電力会社に契約を切り替える手続きを店頭で受け付けることを検討している。
オープン後の反響について、店長の富田沢乃さんは「地元住民を中心に、エシカル商品に目を向け始める人が増えた印象。『遠方に行かないと買えなかった商品の販売店が大井町にできてよかった』という声も」と笑顔を見せる。
今後の展望について、加藤さんは「エシカルを知るきっかけづくりのため、商品の販売以外の取り組みも広げていきたい」と意気込む。
現在の営業時間は10時~20時(通常営業時は21時まで)。新型コロナウイルス感染症対策として、店員と来店客のマスク着用、アルコール消毒液の設置、定期的なテスターの消毒を行う。