自動販売機セレクトショップ「PiPPon!(ピッポン)」(品川区中延4)が都営浅草線中延駅A1番出口付近にオープンして2カ月がたった。運営はDプラン(豊島区)。
「フラワーショップ花かぶら」跡を利用し、冷蔵・冷凍食品の自動販売機を9台設置する。店舗面積は約12坪。
同社は、冷凍自販機「ど冷えもん」の販売代理店で中食サービスを手掛けるシークリー (南大井6) から一部商品の紹介を受け、セレクトショップを運営する。オープンの経緯について、社長の内藤大輔さんは「コロナ禍で経営する建築関連会社の売り上げが下がり、別会社を設立した。横長の物件は扱いづらく入居者が決まりにくいが、自販機なら集客できる。壁がガラス張りで、駅の出口から近いのが決め手になった」と話す。
店名は、自販販売機のボタンを「ピッ」と押すと商品が「ポン」と出てくるイメージから名付けた。「親が子どもに『ピッポンで何か買っておいで』と言えるような、親しみやすさを込めた。カプセルトイが『ガチャガチャ』と呼ばれているように、ピッポンも自販機の通称になれば」と内藤さん。
同ショップで人気という自動販売機「韓国惣菜」は、「参鶏湯(半身入り)」(750グラム=1,000円)、ワタリガニを丸ごと入れた「醤油ケジャン」(470グラム=1,300円)、「味付き骨付きカルビ」(300グラム=1,000円)などを販売する。近くに戸越店(戸越4)がある「ハスキージェラート」の自販機は、「ミルクジェラート」(480円)、「丹波の黒豆ジェラート」(580円)、佐賀県産のイチゴ「さがほのか」入りの「トリプルベリージェラート」(600円)などを販売する。
Dプランのオリジナル自販機ブランド「ギョーザ共和国」は、「バカうま肉餃子(ぎょうざ)」(25個入り=1,080円)、「バカうま海老餃子」(25個入り=1,480円)。「肉っこ餃子」(30個入り=1,100円)、「しそ餃子」(30個入り=1,200円)などを販売する。
「キャビアガチャ」は、1回=2,000円(キャビア10グラム缶)、3,000円(10グラム缶)、1万円(50グラム缶)の3種類を用意する。それぞれ「当たり」が出ると、100グラム缶(1万8,500円相当)、250グラム(4万円相当)、500グラム缶(7万5,000円相当)が提供される。当選確率は30分の1という。1万円のガチャは、オープン記念で期間限定で5,000円(30グラム缶)で提供する。
このほか、台湾料理店「京鼎樓(ジンディンロウ)」(渋谷区)の冷凍小籠包、台湾茶をベースにした「芯身美茶」(兵庫県)の茶葉、今村屋(広島県)の「銀のあごだし」の自動販売機なども並ぶ。
「今後は宮崎牛のシャトーブリアンなどが当たる自販機も導入予定。どんな店か気になっている人が多い印象で、運転中の人が信号を待つ間に眺めていたという目撃情報もあった」と内藤さん。「間取りの良くない空きスペースでも自販機を設置できるメリットをアピールし、フランチャイズ展開を目指したい」と意気込む。
新型コロナウイルス感染症対策として、自販機画面はスタッフがアルコール清拭する。