品川区は新庁舎整備の基本計画を公開し、8月5日から区内の各施設で住民向けの説明会を始めた。
現在の品川区本庁舎・議会棟・第三庁舎(品川区広町2)は、1968(昭和43)年に建設されたもの。建物の老朽化や庁舎の多様な機能ニーズを背景に、品川区は2017(平成27)年から新庁舎整備の方針に関する検討を開始。2021年12月に新庁舎整備基本構想を策定し、今年7月に新庁舎整備基本計画の素案を公開した。
新庁舎の建設予定地は現本庁舎の東側で、新たに区の保健センター管轄区域を併設する。敷地面積は約8300平方メートル、施設総面積は約6万平方メートルを想定。階数や外観デザインは未定で、概算事業費は約400億円以上を見込む。
庁舎周辺には、新たに歩行者専用デッキを設置する。JR大井町駅から新庁舎をつなぎ、しながわ中央公園までの通行路を確保する見通し。
素案では、新庁舎の機能について、区民サービス、区民協働・交流、行政・議会、防災、環境、将来変化・経済性の6つの方針を掲げる。ユニバーサルデザインや感染症対策、セキュリティー対策、DXの推進についても見解を示している。
住民説明会は、集まった区民に説明と質疑回答を行う説明会方式と、職員が来場者に個別応対するオープンハウス方式で行う。今後の説明会は、スクエア荏原(荏原4)で8月28日11時~12時、14時~15時(定員は各回50人)に実施する。オープンハウス方式での説明会は、19日~20日=八潮区民集会所(八潮5)、26日~27日=南大井文化センター(南大井1)、28日~29日=スクエア荏原で、所要時間は約30分。
品川区では、基本計画の素案に対する市民からの意見を募集している。公式サイトの専用フォームへの投稿、郵送、ファクス、本庁舎への持ち込みのいずれかで受け付ける。8月31日まで。
新庁舎の整備事業は今後、2022年度内に基本計画を策定。2025年に建設工事を始め、2027年に移転する見通し。