テイクアウト専門ベーカリー「Koen(コーエン)」(品川区豊町6、TEL 03-6421-5818)が1月25日、中延エリアにオープンした。経営は「あきこ堂」(同)。
品川豊郵便局近くの住宅街に店を構える。店内は木材や黄色の壁紙で柔らかい雰囲気に仕上げ、パンはショーケースに並べて注文時に必ず客とのコミュニケーションを取れるようにしたという。店舗面積は約10坪。
店名には、「声を聞き、縁をつなぐ」「公園のように多くの人々が集まる場所にしたい」などの思いを込めた。
同社社長の丸山明子さんは武蔵小山の商店街でベーカリーを営業し、出産を機に知り合いに店を譲って引退。その後はパン作りを教える仕事に就き、再び店を開きたいと考えていたところ、職場の知り合いでベーカリーの開店を目指していた同店店長の鹿山薫さんに誘われて出店に至ったという。鹿山さんは中延出身で「地元に恩返ししたい思いと、近隣にベーカリーが少ないこともあって、この場所を決めた」と話す。
看板メニューとして、「好日シリーズ」を開発した。生地に豆専門店「さがみや」(品川区中延3)の「塩入大納言」を使い、中に求肥(ぎゅうひ)を入れた「好日あんぱん」と、ブリオッシュ生地に手作りのカスタードクリームを絞った「好日クリームパン」(以上300円)を用意する。「近隣には洋菓子店があまりなく、手土産として購入してもらうことも考え、スイーツとパンの間ぐらいの仕上がりにしている」と丸山さん。
このほか、クロワッサン(350円)、パン・オ・ショコラ、バゲット(以上410円)、ベーコンエピ(380円)、あんバター(300円)、ミルクフランス、フォカッチャ(以上320円)、ベーグル(プレーン=320円、チーズ、ミックスベリー=410円)、角食パン(1本=820円、ハーフ=410円)、山食パン(1本=760円、ハーフ=380円)などをそろえる。米粉を使ったクッキー(320円~)やパウンドケーキ(1カット=320円~)も用意する。
春ごろにはジェラートを販売する予定。「さまざまな工程を経て作り上げていくパンと異なり、ジェラートは素材の味そのものを楽しんでもらえる。パン作りと真逆でおもしろいと感じ、両方を提供してみたいと思った」と丸山さん。
鹿山さんは「自分の店を出せたという現実感はまだないが、たくさんの人から『おいしかった』『また来るね』といった声をかけてもらい、ここに出店できて良かったと実感している。地域の中で長く続く店にしていきたい」と話す。
営業時間は10時~17時。水曜・木曜定休。