国文学研究資料館、品川区との「お別れ展示」-江戸時代の資料も

国文学研究資料館所蔵、貴重古典籍の一つ「七福七難図絵」

国文学研究資料館所蔵、貴重古典籍の一つ「七福七難図絵」

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 国文学研究資料館(品川区豊町1)では、品川区での最終展示として「お別れ展示」を開催している。

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 来年2月、立川市に移転する同資料館は、前身である文部省史料館の時代から56年間に渡って品川区戸越で研究活動を行ってきた。古典文学の資料を中心に、上代から近代までのマイクロ資料、図書合わせて100万点以上を所蔵。天和2年荒砥屋可心版「好色一代男」、組み合わせ絵入り古活字版「曽我物語」ほか119点の貴重な古典籍も有する。所蔵史料はほとんどの地域を網羅し、国文学研究に多大な功績を残してきた。

 同展では、近年、同資料館の所蔵となった貴重書など、新収資料約50点を展示する。「菅原道真集断簡」「異本三十六歌仙集」「名山図請」「山東京伝書簡」など、どれも現代に残る数少ない古典資料。併せて、同資料館の歴史を出版物とポスターで振り返る。

 最終日の11月22日には、先着120人を対象に無料の公演会も開催。公演は、同資料館副館長の鈴木淳さんの「江戸における戸越」、品川歴史館副館長の柘植信行さんによる「港と宿の風景-歴史から見た品川」を予定。国文学資料館大会議室で、15時~17時30分を予定している。

 副館長の鈴木さんは「戸越は江戸時代に大名の別荘地だったこともあり、資料館にとって縁故が深い。戸越銀座商店街も印象深い土地だった。研究者のための機関だが、これからも今までと同じように地域社会とのつながりを大切にしていきたい」と語った。

 会場は同館展示室。開館時間は10時~16時。入場無料。土曜・日曜・祝日休館。11月22日まで。

お別れ展示国文学研究資料館

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