京急立会川駅近くのそば店「吉田家」(品川区東大井2、TEL 03-3763-5903)で11月26日、「東海道品川宿モニターツアー」が行われた。主催は東京商工会議所。
経済産業省が実施する「地域資源∞全国展開プロジェクト」の一環で、地域の事業者と商工会議所が一体となり全国へ発信する観光開発事業。品川エリアの持つ観光資源の整理と調査を踏まえて観光メニューを開発する。補助金額は900万円。
事業名は「東京に来たら品川宿へ! 『現代の第一宿場町』としての観光開発事業」。家族連れや首都圏の街歩き愛好家、会社帰りのビジネスマンなどをターゲットに据え、モニターツアーを実施する。運営は北品川~青物横丁の商店街を中心とした地元有志で構成される「旧東海道品川宿周辺まちづくり協議会」。地域活性化・まちづくりの支援などを行う「合同会社街オリ」(千代田区)が企画支援を行う。
初回のツアーは、会社帰りのビジネスマンをターゲットにした「お座敷遊び」プラン。「江戸時代、品川は200人を超える芸者を抱える花街だった。現在も受け継がれている文化を体験していただき、新しい品川を知っていただきたい」と同協議会事務局の竹中茂雄さん。1856年創業という老舗そば店の座敷で、料理と酒を楽しみながら「お座敷遊び」を体験できる。参加費は1万円。参加者は同会議所が発行する「東商新聞」経由で申し込んだ約20人。
翌27日には親子を対象にした「親子で海苔つけ体験! 品川の『海』を味わう」ツアーもが行われた。参加費は1,000円。ツアー参加者にはアンケートを実施し、観光メニューの実現化に向けて参考にするプロジェクトを進める。
街オリの北原太志郎さんは「北品川は人間が元気な街。参加者に『こんなところもあったんだ』という驚きを提供し、多くの人々の輪を広げていきたい」と話す。同会議所品川支部の佐藤勝彦事務局長は「今回のプランは参加者におおむね好評。価格も手ごろと喜んでいただき何より」と顔をほころばす。
竹中さんは「まちづくり協議会で昔から話し合っていたことがようやく実現しつつある。今後はホテルの宿泊客を対象とした地域主導の体験型観光プランなども企画していきたい」と意気込む。