武蔵小山駅前広場のロータリーで4月20日、第3回「ムサコたけのこ祭り」が開催された。
武蔵小山商店街連合会が主催する「ムサコフェス」で、タケノコを使った町おこし企画。この地域で江戸時代、天災による飢饉をタケノコ栽培によって克服し、それ以来タケノコの産地として知られるようになったことから企画されたという。
ムサコフェス実行委員長の中村高一さんは「今年は東急ストアが参加を表明してくれるなど、地元の企業が名乗り出てくれた。地元での認知度上昇を実感している」と話す。
同イベントのハイライトは、来場者に無料で振舞われるタケノコ汁。調理は、武蔵小山出身で日本料理店「賛否両論」(渋谷区)のシェフ、笠原将弘さんが担当する。直径2メートル、深さ1メートルの巨大鍋で調理するタケノコ汁は、豚肉や大根、ゴボウ、長ネギなどの具材をふんだんに使用。今年は3000杯を用意した。
肌寒い気温の中、今年もタケノコ汁の鍋の前には、多くの人が列を作った。タケノコ汁を食べた人からは「去年も参加して、今年もタケノコ汁を楽しみにしていた。本当においしい」(30代女性)、「1時間半並んで待ちくたびれたが、待ったかいがあった。体があたたまる」(50代女性)などの声が寄せられた。
「前回、前々回ともにタケノコ汁があっという間になくなった。宣伝をしなくても口コミで多くの方に来ていただいている」と中村さん。「今後も名物イベントとして続けていきたい」と意気込む。
会場内では、計8軒の屋台が並ぶ「ムサコマルシェ」を開催。ほか、タケノコを提供する千葉県大多喜町の物産展や、東京造形大学による武蔵小山ご当地キャラの「たけ丸」グッズ販売などが行われた。