見る・遊ぶ 買う 暮らす・働く

旗の台「中島薬局」が創業100周年 からくり時計とサトちゃんが商店街見守る

(左から)中島晃兵さん、千代子さん、周作さんと、「創業100周年記念」姿のサトちゃん

(左から)中島晃兵さん、千代子さん、周作さんと、「創業100周年記念」姿のサトちゃん

  • 13

  •  

 旗の台東口商店街の「中島薬局」(品川区旗の台2、TEL 03-3781-5324)が6月15日、創業100周年を迎えた。

「中島薬局」外観

[広告]

 同店は1924(大正13)年6月15日、大井町のゼームス坂に「中島商店」として創業。2代目店主の妻が薬剤師だったことから薬局に業態変更した。旗の台に移転し、70年ほど前から現在の場所で営業している。店舗面積は約25坪。

 店を切り盛りするのは、3代目店主の中島友一郎さん、妹の千代子さん、友一郎さんの息子の周作さんと晃兵さん。処方箋受け付けのほか、OTC医薬品や健康食品なども販売する。

 同店の外壁には、SEIKO社製のからくり時計を設置する。直径は約1メートル。営業日の9時~18時の間、毎時0分に時計の表面が左右に開き、内部の観覧車のからくりが連動して音楽が流れる。

 約35年前、会社勤めをしていた友一郎さんが家業を継ぐ際、「何か目立つことをしたい」と考え、ビルの立て直し工事に合わせてからくり時計の設置を決めたという。千代子さんは「同じ種類のからくり時計でここまできちんと動くものは少ないようで、マニアの人が度々見に訪れる。保育園の散歩で時計を見かけたお子さんが後日、親や祖父母を連れてくることもある」と話す。

 このほか、同店では季節の行事に合わせて、店頭に設置した佐藤製薬のキャラクター・サトちゃんの電動遊具「サトちゃんムーバー」の仮装を行っている。「コロナ禍の時期に、何か面白いことをやりたいなと思って始めた」と周作さん。仮装は、生地や小道具の耐久性と面白さのバランスを考えながら、周作さんと晃兵さんで案を出し合って決め、1~2週間ほどで入れ替えているという。現在のサトちゃんムーバーは2代目で、約40年前に設置。1回50円で、体重30キロまでの子どもが利用できる。仮装を始めてから、サトちゃんムーバーに乗る子どもが増えたという。

 「変えるべきところは変え、残すべきところは残して、次の100年も続けていきたい。いいものや変なものがたくさんあるので、まずは気軽に店に入ってみてほしい」と周作さん。千代子さんは「調剤薬局ほど目的がはっきりした店ではなく、ドラッグストアとも少し違う。この店ならではの棚作りや品ぞろえなどを見て、笑顔で帰ってもらえたら」とほほ笑む。

 営業時間は9時~20時(土曜は18時まで)。日曜・祝日定休。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース