戸越銀座商店街連合会(品川区平塚3)は3月7日、商店街にある7店舗の精肉店などで販売するコロッケを新ブランド「戸越銀座コロッケ」と名称を統一し、販売を始めた。
同企画は、品川区産業振興課より品川区商店街連合会に委託されたブランド開発事業の一つとして実現したもの。同事業としては、1999年6月から地域に根ざした商品作りを目的とした『とごしぎんざブランド』発売し、ソースや焼酎、フルーツケーキなど20種類以上を展開している。
その結果、こうした取り組みがメディアに取り上げられるようになり、戸越銀座の知名度は上がったが、「実際に訪れた人のブログに『土日は店が閉まっている』『大したことはない』といった書き込みが見られたため、街の活性化のために新たな企画を考えた」(戸越銀座銀六商店街振興組合副理事長の亀井哲郎さん)。
「商店街といえば食べ歩きが楽しいイメージ」と考えた亀井さんは、商店街で販売されている既存のコロッケを「戸越銀座コロッケ」として新たにアピールすることに。品川区商店街連合会の核店舗支援事業で得た助成金を使い、同商店街のマスコット「戸越銀次郎(通称=銀ちゃん)」がプリントされたギフトボックスを作成。これを販売店が50円で購入し、ギフト利用客に50円で販売する仕組み。利用客は「戸越銀座コロッケ」取扱店であれば他店舗のコロッケも詰め合わせることが可能で、ギフトとしての需要も見込む。
参加販売店は、肉の雲野(品川区戸越1)、後藤蒲鉾店(戸越2)、さえぐさ食品(戸越1)、デリカショップ天河(平塚2)、お肉のアサノミート(戸越2)、フレッシュミート&デリカ 中村忠商店(豊町1)、カタバミ精肉店(豊町1)の7店舗。
かまぼこやおでんなどの総菜を販売する後藤蒲鉾店では同企画に合わせて、コロッケの具に練り物を混ぜ、大根を入れた「おでんコロッケ」(60円)も発売。利用客の反応を見ながら商品の改良を行っていくという。
亀井さんは「今まで商店街にはギフトの発想がなかった。しかしギフトボックスがあるだけで、いつも食べているおいしいコロッケを土産や贈り物にしていただける。結果、戸越銀座のアピールにもつながるはず。今回の企画を見て、米屋やパン屋からも作ってほしいと要望が出ている。今後はほかの業種でも展開し、顧客満足度の高い商店街を目指したい」と意気込む。