戸越銀座商店街の銀ちゃん物産シアターに12月1日、アンテナショップ「三陸きずな商店」(戸越1)がオープンした。31日までの期間限定で、都心での長期出店は初の試み。
三陸きずな商店は、岩手県北上市に今年1月にオープン。出張販売を通して、商品のPRや被災地の現状を伝える活動を行っている。今回の出張出店はNPO法人かまいしリンク(岩手県釜石市)が企画し、戸越銀座商店街の協力で実現した。
かまいしリンク代表の遠藤ゆりえさんは、「戸越銀座商店街は日本有数のにぎわいを誇る商店街なので、大勢の人々に購入してもらえると思った」と話す。同店の売り上げは全額、生産者に渡る。さらに、消費者の意見をフィードバッグすることで、新たな商品開発につなげるという。
同店では、津波で被災した沿岸部の人々が作る海産物や復興グッズも販売。「商品を作ることが心のケアになっている被災者もいる。このアンテナショップを通じて、こういった背景も知ってもらえれば」と話すのは、三陸きずな商店の熊谷守さん。
開催期間中の毎週土曜・日曜は、被災地から生産者を招いたイベントを開催。1日・2日は特産品のECサイト「三陸釜石元気市場」を運営する釜石振興開発のスタッフが訪れ、うにごはんの試食販売会を行った。同営業部の下川原繁夫さんは、「東京は冷たいイメージがあったが、温かい言葉を掛けてもらい人情を感じた」と話す。「復興は皆さんが思っているほど進んでいない。もう少しで2年たつが、忘れないでほしい」とも。
営業時間は11時~19時(今月5日は商品入れ替えのため閉店)。