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日本ユニセフ協会が復興支援報告会-東日本大震災から1年で

被災地の様子を語るユニセフスタッフたち

被災地の様子を語るユニセフスタッフたち

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 日本ユニセフ協会(港区高輪4)は3月6日、同協会が運営するユニセフハウス(同)で東日本大震災の復興支援の活動報告会を行った。

震災当日に生まれた子どもたちの写真展示

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 同協会はユニセフと協力提携し、子どもの権利の実現を目的として、世界のユニセフの活動を支援する募金活動や広報活動を行う非営利組織。震災発生直後は被災した子どもたちを支援するため、「緊急支援物資の提供」「保健・栄養支援」「教育支援」「心理的社会支援」「子どもの保護」「子どもに優しい復興計画」の6つの柱を軸に活動を行っている。

 報告会は、「支援活動の報告」と「朗読会・ミニコンサート」の2部構成。前半は、支援現場を視察したフリージャーナリスト池上彰さんのリポート映像、同協会東日本緊急支援本部の菊川穣さんやユニセフスタッフらが目の当たりにした「被災地の今」が語られた。後半は、命の大切さと子どもたちの未来をテーマに、フリーアナウンサーの政井マヤさんが「ハッピーバースディ3.11-あの日、被災地で生まれた子どもたちとその家族-」(飛鳥新社)を朗読。歌手のYaeさんがミニコンサートを行った。

 菊川さんは支援活動の内容について、写真を交えて解説。相馬市の子どもたちが行った「相馬の子どもが考える東日本大震災」の発表会の様子もムービーで紹介した。約100人の参加者が被災地の現状について耳を傾け、時折涙を流す参加者の姿も。

 震災直後の3月下旬に被災地入りした日本ユニセフの山岸絵玲菜さんは「どこを見渡してもがれきの山が続き、歩いているのは自衛隊員のみ。ここは戦場なのかと錯覚したほどの状況だった」と当時の様子を語った。「子どもたちには遊び、学ぶ権利がある。子どもが子どもらしく生活できるような環境を今後も継続して作っていかなくては」と話す。

 今後の支援活動について、「幼稚園や保育園など、多くの教育施設が津波の被害に遭い、復旧の途中にある。建物の再建を中心に支援を進めつつ、子どもたちが本当に必要としているものを現場からくみ上げ、子どもたちに寄り添った支援を継続していきたい」と広報担当の井上和美さん。

 ユニセフハウスでは、震災当日に生まれた子どもたちを撮影した写真展「ハッピーバースディ3.11」を開催中。3月30日まで。

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