JR・りんかい線大崎駅南口付近の特設会場を中心に8月10日~12日、「大崎コミックシェルター 2018夏」が開かれる。主催は大崎コミックシェルター実行委員会(品川区)。
同イベントは、東京ビッグサイトで夏と冬に行われる「コミックマーケット(コミケ)」の来場客を大崎に誘致する企画。りんかい線からJRへの乗り継ぎは改札を出ても料金が変わらないことから、「おもてなし」を用意して大崎駅での途中下車を呼び掛ける。考案者は、大崎西口商店街のマスコットキャラクター、大崎一番太郎。2年前からSNSを中心に話題となり、前回の動員人数は約1万人に達したという。今回で開催10回目を迎える。
前回は南改札前出口にこたつを用意。大崎一番太郎役の山口勝平さんがこたつでくつろぐ姿が、「#大崎狂ってる」のハッシュタグと共に話題になった。今回は新たな取り組みとして「冷やしこたつ」を設置。冷感素材の掛け布団と座布団代わりに冷却ジェルマットを用意し、内部にミニエアコンを取り付ける。暑さ対策として、休憩コーナーにミストシャワーも。
改札前の特設テントでは、コミケで買った品(通称戦利品)を提示した人に、冷やしおしぼりと飲み物を振る舞う。今回は「品川縣ビール」1000杯と麦茶に加え、大崎一番太郎ファンから缶ジュース1300本の差し入れもあるという。
期間中は、大崎駅周辺の飲食店16店舗で利用できるクーポン「コミ割」を配る。配布場所は、大崎駅南改札前の特設テントやJR大崎駅構内、大崎駅西口バスターミナルなど。一部飲食店ではクーポン利用特典として、オリジナル缶バッチ400個を用意する。駅構内と西口バスターミナルでは、大崎一番太郎役の山口勝平さんやノン子役の林りんこさん、スパンキー役の中谷一博さんによる「案内放送ジャック」が流れる。
10日はゲートシティ大崎アトリウムで、11日・12日は改札前で同人誌即売会を開催。「おもしろ同人誌バザール」と「妖怪おろしがね」が協力し、情報系や妖怪系の同人誌を販売する。10日に40サークル、11日に50サークル、12日に20~30サークルが出店予定。
「今回初めて企業から協賛の声が掛かり、過去にハッタリで用意した企業向け資料を慌てて作り直した」と笑うのは、実行委員会の綱嶋竜太さん。大崎一番太郎のデザインを担当する犬山秋彦さんは「毎回予想外のことが起こるが、今回も何があるか分からない。町全体が面白い方に盛り上がっていけば」とほほ笑む。
大崎一番太郎は「後に引けなくなってきたけど、注目されるようになっても大人しくはならないよ。スポンサーが付くからって手加減しないぞ」と意気込む。