不動前駅通り商店街振興組合は5月3日、オリジナル宅配サービス「不動前おうち宅配便」を開始した。
新型コロナウイルス感染症の拡大により、売り上げが厳しくなった加盟店への支援策。同商店街副理事長の坂貴幸さんは「利用客が集まるのを避けながら販路を確保する方法を模索した」と話す。
区の助成金を活用し、配達料は同商店街が負担する。運営は、同商店街のイベントなどを手掛けてきたFIELD(大井3)が協力する。
加盟店のうち、飲食店や洋品店など28店が参加する(5月10日現在)。配達エリアは西五反田3~7丁目、小山1丁目、下目黒2丁目。
利用者は「不動前おうち宅配便」公式サイトに掲載された商品と配達時間を選ぶ。注文は電話で受け付け、配達員が指定場所に届ける。支払いは受取時の現金払いで、1,000円以上の注文が必要(複数店舗の合算可)。準備が整い次第、キャッシュレス決済も導入予定だという。
配達員はアルバイトマッチングアプリで募集する。感染対策として、1日2回の検温とマスク装着、受け渡し時にフェースシールドを装着する。
反響について、坂さんは「サービス初日は配達員に応援の言葉を掛けてくれる利用者が多くいたと聞いている。平均すると1日30件ほどの注文がある」と話す。開始後初めて迎えた土曜の注文数は平日の約2.5倍だったという。
「スピーディーな立ち上げを優先したため、もっと運用に慣れてきたら配達エリアの拡大や商品の充実を図りたい。参加店も増える予定」と坂さん。「地域のために地域の人が動き、多くの協力で実現した取り組み。利用いただければ」と呼び掛ける。
受付時間は10時~19時、配達時間は11時~20時。月曜・火曜は受付・配達ともに休み。期間は5月31日までの予定だが、社会情勢や売り上げ、反響を総合的に判断し、6月以降のサービス継続を検討する。