スタートアップや起業家の事業成長を支援する「五反田バレーアクセラレーションプログラム」が参加事業者を募集している。品川区とCreww(目黒区)による連携企画。
ITベンチャー企業の集積地「五反田バレー」の認知度アップや地域活力の向上を目的に実施する。品川区地域振興部商業・ものづくり課の笠原浩司さんは「近年、IT技術の進展とともに産業構造が変化している。区内産業の活性化のためには、製造業などの既存の企業への支援を継続しながら、ITや情報通信業をサポートしていく必要がある。今後、成長していく新たなスタートアップ企業を応援していこうと思い、プログラムを考案した」と話す。
プログラムをプロデュースするCrewwは、2012(平成24)年からスタートアップ企業と大手・中堅の事業会社による新規事業創出を目的としたオープンイノベーションプログラム「Creww accele(クルーアクセラ)」を展開。これまでに約550件の協業を実現してきた。
同社の伊地知中(いじち・あたる)さんは「事業会社は豊富な経営資源を持っているが、新しい事業の創出について悩んでいる。そんな課題を解決する鍵となるのがスタートアップだと思う。彼らは、いままでにないユニークなサービスやプロダクト、アイデアを持っている。事業会社とスタートアップが出合うことで、相互補完の関係が築けるようサポートしている」と話す。
プログラム期間は9月から約半年間。事業のつくり方やスタートアップ向けの法務・コンプライアンス、資金調達、マーケティング・広報活動などについて学ぶ。Creww所属の講師によるメンタリングもあり、受講者はビジネスプランについて個別に相談することが可能。
受講対象者は、創業後、おおむね5年以内の事業者および個人事業主。原則として、品川区内に拠点があること、または今後拠点を設ける見込みがあることが条件で、学生も参加できる。会場は「品川産業支援交流施設 SHIP」(品川区北品川5)やパートナー企業の施設内を利用する予定。
「起業は山あり谷あり、大変なことがさまざまあるので、重要なのはマインドだと思う。プランの新規性や市場性も大事だが、事業に対する強い思いややる気を尊重したい」と区地域振興部の小川和朗さん。「多くの可能性を秘めたスタートアップが新たなITの技術を使って、これからの五反田バレーを盛り上げてくれることを期待している」とも。
募集期間は7月27日17時まで。定員は20社。受講無料。