品川区内の商店街を支援する「しながわ商店街応援プロジェクト」の一環として、飲食店に向けた「はじめてのネットショップ(ECサイト)作成セミナー」が11月16日と12月7日(全2回)、品川区立中小企業センターレクリエーションホール(品川区西品川1)で開催される。品川区、一般社団法人五反田バレー(東五反田5)、品川区商店街連合会(西品川1)と、ヘイ(渋谷区)の4社共催。
「しながわ商店街応援プロジェクト」は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた商店街を支援する取り組みとして、今年5月に始動。これまで、支援金の支給やECサイト活用法の情報発信などを行ってきた。
同セミナーは、ヘイが主催する「地域応援セミナープログラム」の第1弾。商売のデジタル化をサポートし、コロナ禍における販路開拓のハードルを下げる狙いがあるという。内容は、ネットショップ開設までの一連の流れの説明や立ち上げのワークショップ、集客につながるSNSの活用ノウハウなど。オンライン受講も可能で、セミナー後は参加者からの電話相談をヘイが受け付ける。
五反田バレー代表理事の中村岳人さんは「私は趣味で漫才をしており、漫才の相方の実家であるもつ焼き専門店「せんとり」(埼玉県)がネットショップ運営を軌道に乗せたことから、ヘイの担当者と知り合った。店から離れられない人も気軽に参加できるようなプログラムにした」と話す。
品川区地域振興部商業・ものづくり課の小川和朗さんと明石賢郎さんは「コロナ特別対応型の販路拡大支援助成の申請では約500件中、ネットショップに関するものが120件ほどあり、需要を感じた」と話す。品川区商店街連合会の榎田陽子さんは、「商店街は他業種の集まり。ネットショップの開設という共通目的を持つことで、横のつながりや情報共有のきっかけになってほしい」と期待を寄せる。
ヘイのSTORES PR担当の上野敦稀さんは「ネットショップの作成をシステムの難しさから挫折するのはもったいない。私たちが手伝うことで、商売の情熱や楽しさに注力してほしい。ネットショップ開設後は、競合他店との差別化が必要。写真の撮り方や紹介文のノウハウなど、うまくいかなかった失敗事例も含めて紹介していく予定」と説明する。
参加資格は飲食業に従事する人で、区外の人も受講できる。会場で受講できる参加人数が上限に達した場合、その後はオンライン受講のみ開催日当日まで受け付ける。新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、会場の入場者数は100人用を40人までに制限するほか、検温、スタッフのマスク着用、アルコール消毒などを検討中。