大崎駅近くの居木(いるぎ)神社(品川区大崎3、TEL 03-3491-7490)で4月10日、「神社de献血」が実施される。主催は一般財団法人国際災害対策支援機構、実施は東京都赤十字血液センター。
「神社de献血」は2020年夏、首都圏を中心に始まった取り組み。新型コロナウイルス感染症の流行で、企業や大学などに献血バスを運行することが難しくなったため、同法人が会場として寺社を提供・支援している。
東京都赤十字血液センター総務課の玉木亮さんは「通常、常設の献血センターと各所を日々運行する献血バスで献血量を確保している。今年4月の都内献血バス会場は274会場を予定していたが、3月末時点で83会場の中止や延期が決まり、その約5割は大学キャンパス。テレワークを実施する企業や大学では、先方が実施したくても人が集まらない状況が続いている。居木神社のような地域に根差した場所の提供はとてもありがたい」と話す。
品川区内の寺社が同プロジェクトに参加するのは初。実施経緯について、居木神社宮司の森田義巳さんは「20年ほど前に東京都神道青年会の社会奉仕委員会で委員長を務めた際、五反田駅前などでの献血活動に取り組んだ。その経験からコロナ禍での献血を取り巻く状況が気になっており、何かできることはないかと手を挙げた」と話す。
会場は同神社の社務所。対象は16歳~69歳。来場者は、運転免許証や健康保険証、パスポートなど身分証明書の提示が必要で、食事後の来場を呼び掛ける。所要時間は受付を含めて約40分を想定。献血ウェブ会員サービス「ラブラッド」の会員は事前予約可。
当日の目標協力者数は50人以上。「来場者の1割~2割は体調などを理由に献血できないことも。この季節はアレルギー薬を服用している方も多いが、強い薬でなければ献血可能。心配な人は服薬名を控えて来場してほしい」(玉木さん)
来場記念として、「神社de献血」仕様の御朱印と居木神社の御朱印、オリジナルスタンプ帳を配布する。居木神社の印は、普段は月次(つきなみ)祭で押している御朱印だという。
「献血は不要不急の外出には当たらない。ぜひ積極的に参加してもらえたら」と玉木さん。宮司の森田さんは「神社としてはできる限り社会貢献したい。当会場はもちろん、自分に合った場所で献血に参加する意識が世の中に広がれば」と呼び掛ける。
実施時間は11時~15時30分。新型コロナウイルス感染症対策として、来場者には検温と手の消毒、マスク着用の協力を呼び掛ける。献血の詳細や今後の献血バス運行予定は、東京都赤十字血液センターの公式サイトで確認できる。