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西五反田「かね将」店長がLINEスタンプ制作・販売 常連客なじみのキャラも

「焼きとん酒場かね将スタンプVol.1」(写真提供=かね将)

「焼きとん酒場かね将スタンプVol.1」(写真提供=かね将)

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 西五反田の居酒屋「かね将」(品川区西五反田2、TEL 03-3495-4677)が6月17日、LINE クリエイターズスタンプ「焼きとん酒場かね将スタンプVol.1」の販売を始めた。同店は緊急事態宣言に伴う要請に従い、現在は3度目の休業期間に入っている。

店内に掲示していたホワイトボード(写真提供=かね将)

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 デザイン・制作は店長の神田光一さん。イラストを描いた経験は特になかったが、2018(平成30)年ごろから他店を参考にしつつ、店内のホワイトボードにその日のお薦めメニューやちょっとした一言を書く際、イラストを添えるようになったという。「当時は必ず『あら豆腐』を注文する常連の老夫婦がいて、木曜の仕込みに合わせてほかの客にもホワイトボードでお知らせしていた」と話す。

 毎日少しずつイラストを描くにつれ、食材からイメージした「ブタ」「ウシ」「ネギ」「シイタケ」のほか、常連客から「マスター」と呼ばれる店主・金子章治さん自身のイラストなど、キャラクターが増加。常連客には好評で、近隣のIT企業に勤める若い客から「LINEスタンプを作ってはどうか」との声も上がり、休業期間中に制作・販売に踏み切った。

 スタンプは全24種類で、価格は50コイン(120円相当)。イラストに一言を添えたデザインで、「おはよう!」「了解!!」などの日常会話や、「ほどほどがイチバン!!」などのフレーズ、ホッピー注文時の「外ちょうだい!!」「中ちょうだい!!」や、「お会計!」などもそろえる。「一般的に会計時は手でバツ印を作るが、かね将のお客さんは手をTの字にする人が多い。常連さんをモデルにその様子を描いた」(神田さん)

 イラストは神田さんが紙に色鉛筆などで描き、若手スタッフに手伝ってもらいながら申請にこぎ着けた。今後は第2弾のスタンプを制作する予定で、「iPadでイラストを描く練習をしているが、アナログとは勝手が違って苦戦している」と神田さん。

 同店は、昨年春まで観光客の増加を見込んで人員を増やしていたが、度重なる緊急事態宣言によって、十数人いた海外出身スタッフの多くは店を離れざるを得なかったという。「働いてくれるみんなの生活も守りたいが、店も維持しなければならず、シフトを組む立場として難しい判断の連続だった」と神田さんはこの1年半を振り返る。

 6月からの休業では「やることがあまりなくても、落ち着かないのでマスターや自分は店に来ることが多い。前回の休業では掃除に力を入れた」と神田さん。「初心に戻る機会として、接客や調理の質、座席の配置などを見直し中。体制を整えて営業再開の時期を待ちたい」と話す。

 同店は8月22日まで休業予定。

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