「おだいじに薬局 戸越銀座店」（品川区平塚1、TEL 03-3783-3212）がリニューアルオープンして1カ月がたった。運営はGOOD AID（愛知県）。

「おだいじに薬局 戸越銀座店」内観

　「大信薬局 戸越銀座店」から店名と外観デザインを変更した同店。

　一般的な調剤薬局として処方箋を受け付けるほか、新たに利用者が処方箋なしで一部医薬品を購入できる「零売（れいばい）」サービスを提供する。零売の対象は「処方箋医薬品以外の医薬品」で、利用者が薬剤師と相談して医薬品を購入する仕組み。GOOD AIDグループ子会社のセルフケア薬局（渋谷区）がノウハウを提供する。

　零売の利点について、セルフケア薬局事業部の小瀬文彰さんは「一般的には、体調不良の症状があると医療機関を受診し、処方箋を薬局に持参して薬を購入するが、これだと病院の初診料や処方箋料、薬剤管理料などの保険請求部分は利用者負担となる。零売ならこれらの費用はかからず、普及すれば国の医療費軽減にも貢献できるようになる」と話す。「医療機関を訪れる分の時間短縮はもちろん、来院・移動による新型コロナウイルス感染症の感染リスク軽減にもつながる」とも。

　零売サービス利用時は、来店して質問票に回答した後、薬剤師から健康相談に関するヒアリングを受ける。適切と判断された場合は、保険証不要で薬が購入できる仕組み。購入に際しては、薬を使う本人が薬剤師と対面することが条件となる。

　店内では、マスク、ばんそうこう、経口補水液、滅菌ガーゼ、カイロ、体温計なども販売する。支払いは現金ほか、クレジットカードや交通系ICカード、PayPayなどのキャッシュレス決済サービスに対応する。

　来店前のサービスでは、セルフケア薬局公式LINEで店舗の在庫確認や簡単な健康相談を受け付ける。

　小瀬さんは「零売はまだまだ知られていないサービスなので、さらなる店舗展開を視野に入れている。これからも地域住民の方へ寄り添えるような地域に根付いた薬局を目指したい」と話す。

　営業時間は、月曜～金曜＝9時～12時30分、15時～19時、土曜＝9時～13時。水曜は零売対応なし。日曜・祝日定休。新型コロナウイルス感染症の対策として、スタッフはマスクを着用し手洗い消毒をする。入り口に消毒薬、窓口に飛沫防止用の透明カーテンを設置し、こまめに換気を行う。