スモールオフィスと会員制コワーキングスペースを備えた大型ワークプレイス「THE CASK GOTANDA(ザ カスク 五反田)」(品川区東五反田2)が東五反田エリア・ソニー通り沿いに開業し、5月11日に入居が始まった。物件所有者はテンワス(千代田区)、設計施工と企画開発、運営管理業務はリアルゲイト(渋谷区)。
閉館した旧アリエッタホテルをテンワスが買収し、ビル1棟をリノベーションした。テンワス営業部担当課長の関根俊太郎さんは「ホテルとしての運用はコロナ禍で難しいのではないかと考え、スモールオフィスやコワーキングスペースの入居した大型ワークプレイスを企画し、リアルゲイトに企画と運営を依頼した」と話す。
ビル名の「カスク」は、英語でたるの意味。「たるで熟成するようなイメージで、スタートアップ企業が成長・成熟してほしいという願いを込めた。2002年に施工されたこのビルが経年劣化するのではなく、ビンテージとして価値を高めてほしいという意味もある」と関根さん。
コンセプトに「Normcore -着飾らず自然体で過ごす-」を掲げる。旧ホテルの客室を生かし、白と青を基調とした色使いで、リラックスして働けるリゾートらしさを演出。4月下旬ごろから約30の企業が内覧し、5月11日に最初の企業が入居したという。
1、2階は共用エリアで、ロビー=約20坪、ラウンジ=約19坪。ラウンジにはコワーキングスペース11席とフォンブース2席を備える。2階のミーティングルームは、12人利用(1時間=2,500円)と6人利用(1時間=1,500円)の2室を用意する。2~10階には58区画のスモールオフィスを設ける。1区画=約4~10坪(月額10万円~)。
コワーキング会員の利用料は、登記なし=月額2万5,000円~、登記あり=月額3万5,000円~。コワーキング会員はロッカー(月額3,000円、以上税別)の利用も可能。スモールオフィスは家具の設置が別途必要となる。
今後は環境・社会への配慮がされた不動産の事業者を支援する「DBJ Green Building認証」で3つ星以上の取得を目指すという。「五反田バレーや行政と連携して、企業の交流会を開くなど、地域貢献していきたい」と関根さん。「屋上テラスでは、1階のイタリアンレストラン『TRATTORIA ARIETTA(トラットリア アリエッタ)』のオードブルやドリンクを夜限定で提供することも検討している。多くの方に利用してほしい」と話す。