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東五反田イマジカ跡仮囲いに手話アート 「デフリンピック」東京初開催で

作者の門(かど)秀彦さん

作者の門(かど)秀彦さん

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 目黒川の御成橋近く、東五反田二丁目第3地区再開発の工事現場の仮囲いで10月1日、手話アートの掲示が始まった。企画・主催は品川区。

工事現場の仮囲いにアートを掲示する

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 絵描き・イラストレーターの門(かど)秀彦さんが、手話をモチーフにしたウォールアート作品を掲示する同企画。門さんは、聴力障害者の親の下で育った健常者の子ども「CODA」(コーダ=Children of Deaf Adults)で、両親とのコミュニケーションでは幼少期から手話の補足で絵を描き始めたという。

 同企画の目的は、来年 11 月に東京での初開催が決まった国際スポーツ競技大会「デフリンピック」の認知度向上と文化芸術に触れる機会の創出。デフリンピックは2025年の東京大会で100周年を迎え、各国から聴覚障害のある「デフアスリート」が参加する。

 掲示場所は、目黒川・山本橋と御成橋の間で、イマジカ東京映像センター跡エリアの工事現場。仮囲いの大きさは、縦約 2.7メートル、横約 20メートル。パラスポーツやアート活動を通じて品川のにぎわい創造を目的とする施設 「アイルしながわ」(品川区東品川2)の壁に門さんが描いた絵を、仮囲いのサイズに収まるよう本人監修の下アレンジし、シールにして貼り付ける。絵の制作時にはワークショップを開き、子ども、大人、ろう者、聴者、デフスポーツ選手などの参加者が、門さんが描いた絵に手を加えて仕上げた。

 品川区文化観光スポーツ振興部部長の辻亜紀さんは「明るくて楽しいこの絵を見て、手話やデフについてまずは興味を持ってもらえたら。今後も継続的に、ろう者も聴者も一緒にスポーツや文化を楽しめるような事業を行っていきたい」と話す。

 門さんは「手話は、ろう者同士の暗号のようなやりとりみたいなイメージがあるかもしれない。もちろんそうではないので、アイコンタクトや表情なども含めた豊かな手話を表現していきたい。アート作品をきっかけに手話と出合い、ろう者とのコミュニケーションを想像するきっかけになれば」とほほ笑む。

 作品掲示は、工事予定期間の2027年ごろまでを予定する。

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