品川区役所(品川区広町1)の第2庁舎の屋上庭園で10月14日、区内の幼稚園児が稲刈りを行った。
ヒートアイランドの緩和などを目的に、区役所の屋上には庭園が設置されている。5年前から田んぼを作り、区の職人がボランティアで約30人が、月10日ずつ分担し世話をしているという。毎年、田植えと稲刈りは区立双葉幼稚園(双葉1)の園児たちが担当。今年は新型インフルエンザが流行ったため、5月に職員が田植えを行った。
田んぼの広さは、約17平方メートル。大型プランターにビニールシートを敷き、土と水を入れた職員による手作りで、昨年の12平方メートルより大きくなった。
当日収穫された稲はもち米「モチノリ」。「先週の台風18号で稲が倒れてしまった」(職員)が、田んぼの面積が大きくなったため、昨年と変わらぬ10キログラムを収穫した。稲刈りが始めての園児たちは、軍手をはめてかまを握り、職員と一緒に稲を刈った。
もともと本庁の屋上緑化を機に田んぼを作った第2庁舎の屋上庭園。子どものころ、農作業を手伝っていた都市環境事業部道路公園課掘削係の大竹亨恵(たかえ)さんや造園事業に携わっている職員らが稲作りのノウハウを伝授しているという。
大竹さんは「今年も園児たちの喜ぶ顔が見られて良かった。屋上は気温が高く田んぼがすぐ乾いてしまうので、毎日の水管理が大変。収穫を終えて、春の田植えまでは一段落」と胸をなで下ろす。