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品川区、鮫洲に高齢者複合施設-住宅・訪問設備など、自治体主導は都内初

品川区生きがい課課長の白鳥さん(前列左)と高齢者住宅担当主査の宮坂敦義さん(前列右)、施設のスタッフたち(後列)

品川区生きがい課課長の白鳥さん(前列左)と高齢者住宅担当主査の宮坂敦義さん(前列右)、施設のスタッフたち(後列)

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 6月1日、京急鮫洲駅近くに高齢者複合施設「大井林町高齢者住宅」(品川区東大井4、TEL 03-5495-7080)が開設した。自治体が直接「サービス付き高齢者住宅」などの介護・医療系施設を併設して整備する区立型施設の例は、都内では品川区が初となる。

部屋には緊急通報システムを整備

 同場所にはもともと都営の大井林町住宅があったが、2007年に東京都が都営住宅の廃止を決定。その後、品川区が高齢者住宅の用地とするために、2009年12月に都から土地を10億6,000万円で購入し、翌年11月に着工した。

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 健康福祉事業部高齢者いきがい課課長の白鳥仙太郎さんは「団塊の世代が高齢期を迎え、一人暮らしの高齢者や高齢者世帯の増加が見込まれる。2010年に実施した世論調査によると、区民の約9割に住み慣れた家や地域で過ごしたいという意向があることがわかった。その声に応えるために、高齢者向けの住居を手掛けることになった」と話す。

 同施設は職員が24時間常駐し、単身用78戸、世帯用12戸の高齢者住宅全90戸を完備。入居は、品川区内に2年以上在住で65歳以上(2人用同居は60歳以上)の住宅に困窮している人を対象とする。審査は書類をメーンに行い、ケースによっては職員が現在の状況を視察。昨年12月に募集を開始し、現在全ての入居者が決定した。入居待機者も決まっており、空きが出たら順次入居していく。入居待機権利の有効期限は同年度末(3月31日)まで。

 住宅のほか、施設の1階には訪問サービス設備を備えた地域密着型多機能ホームや在宅介護支援センター、訪問看護ステーションを併設する。入居者の心身レベルが低下した要介護者やデイサービスを利用したい人が、住み慣れた地域で暮らせる支援を行っていく。

 「複合的な高齢者住宅は全国でも珍しい。これをきっかけに全国に広がっていけば」と白鳥さん。今後の取り組みについて「初の試みなので、区民や利用者の声などを検証する必要がある。現段階では別の場所に同様の施設を造る予定はないが、前向きに検討していきたい」とも。

 月額利用料は家賃が単身=7万5,000円、2人用が10万円。そのほか、生活支援サービス費や共益費などがかかる。所得に応じた家賃助成あり。

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