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戸越八幡神社が創建500年に向けた改修工事を開始 2026年に完成へ

戸越八幡神社の拝殿

戸越八幡神社の拝殿

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 戸越八幡神社(品川区戸越2、TEL 03-3781-4186)は1月16日、5年後の創建500年に向けた改修工事を開始した。全工程の完了は2026年の見通し。

戸越八幡神社の境内

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 同神社の建立は1526(大永6)年で室町時代。総欅(けやき)造りの御社殿は江戸時代から現存する木造の建物だが、老朽化が激しい状態だったという。2016(平成28)年に「御鎮座五百年御社殿改修記念事業」を立ち上げ、ポスターやのぼりで周知に努めてきた。

 今回の工事では、参拝場所である拝殿(はいでん)、御神体がある本殿、拝殿と本殿をつなぐ幣殿(へいでん)を現在の位置から18メートル後方に移築・改修する。2月18日には、本殿にある御神体を一時的に社務所に移す仮遷座(かりせんざ)祭を行う。

 御社殿の改修工事のうち、拝殿は一部を残して屋根を葺(ふ)き替える。幣殿は解体して新築し、本殿は江戸時代に作られた屋根付近の彫刻を残して、外壁の一部と室内を改修する。移築先となる旧本殿裏の林は樹齢300年以上の御神木を残して伐採したが、樹齢200年のイチョウの木など一部の樹木は協力業者を探して御社殿の移築先の横に移植したという。

 総額1億7,000万円の改修工事費は、2026年の竣工まで奉賛金(ほうさんきん)を受け付ける。納付は参拝時の専用封筒、あるいは郵便振替。一口1万円から。

 宮司の大石定道さんは「屋根付近の彫刻など、江戸時代の木造部分はできるだけそのまま残しておきたい。技巧が必要な改修だが、理解のある業者に手を挙げてもらって良かった」と安堵の表情を浮かべる。「神社を整えることで100年、200年先の地域住民にも喜んでもらえたら」とも。

 改修工事中も参拝は可能。同神社は新型コロナウイルス感染症の感染対策として、手水舎の柄杓(ひしゃく)をなくし、自動で水が出るように整備し、社殿前の鈴を撤去。御朱印帳は事前に書いたものを渡す。境内には消毒液を設置する。

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